柳根一

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 金正恩がトランプ米国大統領に会いたいという意思を文在寅の対北特使たちに表明し、これをトランプ大統領が受け入れた。筆者はこれと関連して脱北外交官の高英煥氏と北韓問題専門家の孫光柱氏に意見を求めた。二人の観点は主観的な楽観論にも、性急な悲観論にも傾かない淡々とした客観的な分析だった。筆者はこの二人よりはやや悲観的な展望をしてきた。

 主観的な楽観論とは、トランプの米国が北韓を先制攻撃するだろうとあまりにも確固とし断定的に信じて疑わない、これまでの右派一角の楽観論をさす。一方、性急な悲観論とは、トランプの米国であれ誰の米国であれ、米国が結局は金正恩と妥協するだろうという不安な展望をさす。金正恩が核を凍結しICBMの開発を中止すれば、米国が米・北平和協定を締結して、在韓米軍を撤収させ、韓半島に対する中国の影響圏を許すという暗い展望などがそういうものだ。

 ところが、今日の時点で、前述の楽観論と悲観論はこのように総合的に矯正され得る。トランプが金正恩と会うと言ったのは、後にどうなろうと一度会って互いに話をし聞いてみて問いて確認してみようということと言える、と。

 このような観点を取れば、北韓の核は必ず廃棄されねばならないというトランプの前提条件そのものは、依然としてまだ有効と言える。金正恩がこれに対してあくまで否定的なら、トランプはまた対話論から強硬論へ旋回し得る。こう見れば、トランプであれ金正恩であれ、まだ二人とも探りの段階にとどまっており、結論を出した状態ではないと見るべきだ。結論がどうなるかはもっと見守るべきだ。

 だが、悲観的にはこう言える。金正恩はとにかく時間を稼いだ。そして南韓の‘民族解放民衆民主主義変革運動圏’は、南韓政治のヘゲモニーを握る続けられるようになった。これは首脳会談を発表後、文在寅の支持率が60%台から再び70%に上ったことで端的に現れた。この趨勢なら、来る地方選挙で与党の圧倒的な勝利も予想される。右派の政派は引き続き押される状況になるだろう。

 それで、全体的に見れば、北の主体思想集団と南韓の‘NL(民族解放)変革運動圏’が合作した勢力が、韓半島の政治の大勢として続く勢いだ。1948年に建てられた大韓民国は、風前の灯のように危うくなり得る。2(平壌+南韓の左派)対1(南韓の右派)だからだ。

 1948年に大韓民国が建てられたときも、南韓の左右合作派は平壌へやって行き、大韓民国の樹立に反対しながら、南北協商というものを試み、何も得られず、金日成の統一戦線工作にさんざんと利用されて終わった。

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 そのとき、李承晩博士のような優れたリーダーがいなかったら、‘平壌+南韓の合弁派’の大勢作りに持ち堪えられなかったはずだ。李承晩博士のそういう強靭なリーダーシップは6 25南侵のときも続いて韓米同盟を引き出した。韓米同盟はその後、大韓民国の安保の礎石の役割をなしてきた(*左写真は李承晩大統領と第5師団長の朴正煕)

 その韓米同盟が今、形骸化し色あせた。国防長官という者が“韓米訓練のとき、米軍の戦略資産が来なくても良い”という程度なら説明が要らない。米国もそういな韓国に愛想をつかしたはずだ。米国でなくどの国でも、このような韓国をなぜ友達と思うか。さらに今は‘平壌+南韓の合作派’に勝てそうな第2の李承晩のリーダーシップもない。

 奇跡がなければ‘1948年の大韓民国’の衰退趨勢は取り戻し難くなった。奇跡?奇跡は精誠と切実さに与える天の贈り物だ。今の韓国の民心にはそういう真心と切実さも見られない。リーダーもいなく、民心もよそ見をする- ならば終わりだ。

柳根一の耽美主義クラブhttp://cafe.daum.net/aestheticismclub 2018.03.09 19:08

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