文化日報2016年10月12日付の時論(李・ミスク国際部長)

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 北韓が朴槿恵政府だけでも2回の核実験をし、弾道ミサイルの開発で急進展を見せながら、韓半島が前代未聞の危機状態に陥っている。北韓は今年に11回も弾道ミサイルを発射し潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の開発も加速させている。このような動きは、韓国と日本はもちろん、米本土まで直接的・実質的に脅かすものであるため米国では‘先制打撃’を超えて‘予防打撃’の主張まで出ている。

 北韓の脅威に対しては、多様な次元で外交的・軍事的・経済的な対応策が模索されているが、最も基本的なことは北韓に対する情報だ。情報があってこそまともな対策が可能であるためだ。特に、核・ミサイル攻撃など軍事的側面では分秒を争う緊急性と正確性が生命で多国的協力がシナジー効果を生む。米国と日本が韓国に対して3カ国の軍事情報協定の締結を‘哀願’する理由だ。ワシントン朝野の雰囲気に精通し禹政燁博士は“韓・米・日が北韓のミサイル発射動きに関する情報を共有し、共同対応するためには韓日間軍事情報保護協定(GSOMIA)が先に締結されねばならないというのが米国側の見解”と伝えた。峨山政策研究院ワシントン事務所長を務めた彼は、米国の専門家たちと協力して中国フンシャン(鴻祥)グループの対北コネクションを究明するのに大きな役割を果たした。米国側が安倍晋三日本首相に慰安婦問題の早期解決を圧迫したのもGSOMIAへの情緒的な障害をなくす意図と密接な関連があったというのが彼の説明だ。

 韓・日間に協定が結ばれると対北人的諜報と傍受・盗聴情報、有事の際敵航空機や艦船の位置情報などが共有される。北韓の突然の弾道ミサイル発射のとき、韓国のイージス艦が西海で探知した情報を直ちに日本に伝えて対応態勢が取れる。韓国も日本が収集した最新信号情報などを活用する道が開かれる。日本は偵察衛星だけでも6基を運用するなど、軍事情報収集の最強国に属する。

 韓・日GSOMIA締結は新しい試みでもない。協定案は李明博政権末期の2012年6月に国務会議を通過し、法制処は国会同意は必要ないという有権解釈まで下った。だが、野党が同意を要求した上、大統領選挙政局で“過去事を謝罪しない日本と軍事協力をするわけにはいかない”という世論に押されて公式署名の直前挫折した。朴槿恵政権になってから北韓の脅威が急速に高潮するや2014年12月29日、“北韓の核・ミサイル脅威に関する韓・米・日軍事情報共有約定”という形の応急措置がとられた。この約定は情報の範囲が限定され、韓・日間の直接共有せず、米国を通すようにして批准の手続きと反日世論を避けたが、効率面で大きく落ちる。

 日本は去る9月7日、ラオスのビエンチャンでの韓日頂上会談の際、この問題を提起し、三日後の韓日国防長官の電話会談でも改めて強調した。そして9月19日、ニューヨークでの韓日外相会談でも提起した。これに対して尹炳世外務長官と韓民求国防長官など政府関係者は一様に“国会と国民の十分な理解と協力があるとき可能だ”と言っている。普段ならそう言える。民主主義国家では世論と国民情緒を尊重するのは政治の基本だ。だが、現時点は北韓の核・ミサイル挑発が全く新しい段階に入り、5000万の国民の安全が危うくなった非常時局だ。韓・米・日が北韓関連の軍事情報を共有しながら緻密に追跡しなければ北東アジアの安保はドミノのようにあっという間に崩れる。

 大統領学の権威者の米政治学者リチャードニュスタトは“大統領の権力は説得から出る”と定義した。慰安婦合意に対する一角の反発が障害物なら、朴大統領が直接説得せねばならない。そういう努力をして来る11月の東京で予定だれた韓・中・日首脳会議を契機に決着する必要がある。野党の大統領候補たちは、北核から目を逸らし、北韓との対話論を取り出し、余っている米を北韓に支援しようという主張までする。来年はもっとひどくなる。その前にGSOMIAを結ばねばならない。そのための尹長官の役割が重要だ。最長寿長官ということ自体が名誉になれない。漸増する危機に対する次元の違う対応策を作れないなら、長官を長く務めたのがかえって恥辱になり得る。

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