北爆か、暗殺か、病死か、亡命になるかは分からない。われわれのやるべきは、北韓の黒闇、暗闇、サタンの陣が崩れるように大きく叫ぶだけだ。

                                                       金成昱

1.北側の挑発が連日線を越える。新政府出帆後、ミサイル発射はすでに10回を超えた。残ったもの、いわゆるレッドラインは米国まで届くICBM(大陸間弾道ミサイル)と通常の核爆弾(原子爆弾)の数千倍以上の威力のある水素爆弾の完成だ。北韓側は6回目の核実験の直前、ICBMと水素爆弾の完成を発表した。北側の発表は誇張されたものかもしれない。だが、過去数十年間の核開発の歴史を見れば、北韓の発表は数ヶ月以内に現実となった。ICBM・水素爆弾も近いうちに完成されると見るべきだ。

2.北韓がレッドラインを超えれば、韓国が行動する前に、米国が独自行動に出る。自国民を護るための不可避な措置だ。

3-1.米国の自衛的措置の一つは‘北爆’で、もう一つは‘妥協’だ。北爆、つまり北韓に対する軍事的措置は、無人飛行機-ドローンを使った金正恩除去のようないわゆる斬首作戰から、核兵器とミサイル施設に対する精密爆撃、EMP弾まで動員したサイバー戦、全面戦争に至るまで数多くのオプションを持つ。

 北爆は容易ではない。文在寅政権が北韓に対する軍事的措置に必死に反対しているからだ。しかし、金正恩がレッドラインをはるかに超える極端的な挑発をすれば状況は変わる。北側は太平洋上空に核爆弾を発射でき、グアム基地へミサイルを撃ったり、日本の小さな島を攻撃することもできる。全世界の世論が変わる日、米国は北爆を決断するはずだ。この場合、米国は日本と緊密に協力し、韓国とは事前協議なしに北爆を敢行する。事実上、韓米同盟は破綻に進む。

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3-2.北爆後の予想される状況は3つある。第一は、金正恩政権が滅びることだ。通常的な作計(作戦計画)によれば、韓米連合軍が北進して自由統一を果たす。しかし、韓米同盟が事実上破綻した状態での北爆は、そのままには北進統一・自由統一に繋がらない。米国と日本は北韓の核施設除去後は引き上げ、北韓地域は中国を含むUNが管理するかも知れない。主思派の陣地である北韓の瓦解で南韓内の主思派勢力も弱くなり、韓国の選挙に正常な人物が登場する機会を得る。かなりの混乱と一定の時間が経過すれば、北韓は民主化されて韓半島は自由民主主義への統一に向かって進化するだろう。

 ハッピーエンドにならない可能性もある。中国が北韓を完全に、あるいは事実上管轄、共産主義の親中傀儡政権が誕生することだ。中国の介入が本格的になれば、韓半島はまた分断される。米軍と米国人、米国資本が徐々に撤収した韓国は開放でない、閉鎖的社会主義へと走る可能性がある。この場合、北韓は体制崩壊、韓国は経済崩壊に向かう。それでも、金日成王朝の崩壊と共に南韓内の主思派勢力が萎縮するため、廢墟から再建の機会を掴めるかも知れない。

 北爆後の三番目の可能性は北韓が滅びない状況だ。米・日が精密爆撃やEMP弾などを利用して核兵器とミサイル施設だけを破壊して手を引く状況、あるいは米・日が北韓に止めを刺そうとしたが、成功せず韓国が反撃される場合、それで第2の6・25事変、又はこれに準ずる戦争が勃発する状況だ。

 北爆があっても金正恩政権が権力を維持できるかは疑問だ。2011年を基準として米国のGDPは北韓の1,497倍に達する。全世界で最も貧しい国の北韓が、全世界の半分近くの軍事費を支出してきた超強国の米国の攻撃を受けるとき、いわゆる‘急変事態’が起きる。大量難民と脱走、秩序の崩壊で結局、国連や中国の介入を招くだろう。これが常識と言える。

3-3.韓国民の立場では北爆は愉快なことではないかもしれない。数学的な確率は低いが、北側のやけくその自爆の可能性、あるいは滅びる直前の自害的挑発の可能性を完全に排除できないからだ。“いろんな対北軍事オプションのうち、ソウルを重大な危険に落とさないオプションもある”というジェームズ・マティス米国防長官の9月18日の発言は、そういう憂慮を考慮した話だ。文在寅政権の決死反対・絶対反対姿勢も大きな負担だ。それで、米国も北爆はなるべく避けようとする。米国の主流メディアと世論も同じだ。北爆は金正恩が‘完全に狂って暴れない限り’難しいと見られる。

4-1.ある意味でもっと可能性が高く危険なのが‘妥協’だ。妥協とは米国が北側の要求に応ずることを意味する。いろんな手続きが予想されるが、韓米軍事訓練の縮小をはじめ、駐韓米軍撤収と平和協定の締結で終わる。北側はもちろん、習近平やプーチンもこの妥協を強く望んでいる。

 文政権の立場は一見曖昧だ。文大統領は‘駐韓米軍撤収’と言わず‘韓米同盟の強化’を言っている。しかし、‘韓米軍事訓練の縮小(4月27日の放送討論会)’、‘平和協定締結(7月6日のベルリン宣言)’、‘北核廃棄前の凍結(8月15日の光復節演説)’など一貫して対北妥協路線を堅持した。

 対北支援も増えた。論難を呼んだ国連世界食糧計画(WFP)やユニセフ(UNICEF)を通しての800億ドルの対北支援の他にも、実質的に北韓に現金を与える無償経済協力資金は昨年より78.5%増の2,480億ウォンに達する(9月21日、朝鮮日報)。これを含む南北協力基金1兆462億ウォンの中には金剛山観光の再開と白頭山観光、水産業協力、経済特区の開発などが含まれた。北側との観光・水産業協力は毎年数億ドルの現金が取引される事業で、‘多額のお金’(bulk cash)の対北流入を禁止した国連安保理の決議(2321号など)違反だ。北側の6回目の核実験後、採択された安保理決議2375号は北韓との合弁事業自体を禁止する。

4-2.米国の選択が残っている。韓米軍事訓練の縮小で始まる協商は、米国が韓国から手を引くことを意味する。北側は最後の協商の目標である駐韓米軍の撤収を達成するまで韓国を揺さぶるだろう。米軍が出れば、米国人と米国資本も一緒に撤退する。株式市場の40%に近い外国資本はほとんど米国資金だ。協商が現実になる日、眠っていた多くの国民も心理的な衝撃を受けるはずだ。

5.現政権は韓米同盟の解体と駐韓米軍撤収の前、‘中間ほど’の協商の接点が出ることを望むかも知れない。韓米同盟は維持するが、在韓米軍の陸軍は撤収し海軍と空軍は韓国の基地を利用できるようにしようという概念かも知れない。これを‘戦略的柔軟性(strategic flexibility)’と言ってきた。このような概念が現実化すれば韓半島の政治は急変する。第一、米国が韓半島の基地の利点を生かして韓国に武器は売るが、影響力は弱くなる。第二に、米国の影響力が弱くなれば、親米性向の南韓内の保守派は壊滅し南北韓の左派の主導で連邦制が実現する。第三に、米国資本は相当部分撤退し、韓国の体制は北韓と中国の方へ傾き、社会主義へと体制が変わっていく。

 南韓内のいわゆる進歩・左派は、韓米同盟は維持しながら武器は販売し続けられるから、米国も同意してくれるはずだと期待するようだ。大多数の国民は以上の変化を感じない。裕福な既得権グループも戦争のような極端な選択が防げるから悪くないと思うかも知れない。だが、韓米同盟の本質的変化ないし変質は、表面的な変化以上の精神的変化を招く。韓米同盟の弱化は、韓国内の米国系資本の撤退と同時に米国が主導してきた文明の衰退をもたらす。金正恩政権が存続し続け、南韓は無神論者、唯物論者、主思派などが支配権力となり、特に、教会は致命的な打撃を受けるだろう。同性愛が氾濫して、イスラムが侵犯する社会主義大韓民国に変わる。‘祭司長の国’は虚しい夢になってしまう。

6.奇蹟が必要なときだ。北爆も手段の一つに過ぎない。結局、必要な変更は、目標は北韓の主体思想政権-偶像崇拝体制の崩壊だ。3代世襲の終息だ。

 世界を相手に戦う北韓は、どうせ持ちこたえられない。北韓のGDPは2011年を基準として124億ドルで、今ははるかに墜落した。韓国のGDPは1.411兆ドル(1,565兆ウォン、2015年基準)だ。ソウルのGDPは344兆、光州は32.516兆、大邱は49兆、済州は14.042兆ウォンだ。韓国のGDPは北韓の114倍、ソウルは北韓の23倍、大邱は北韓の3倍、光州は北韓の2倍で、済州と北韓はほぼ同じだ。ソウルの區が25個だから北韓は1つの區程度の経済規模とも言える。全世界的な圧迫構造の中で、韓国も封鎖網を維持しながら自由と情報を入れれば3代世襲独裁は数年内に崩れるしかないということだ。韓国が歴史の普遍的流れに逆らってあくまでも北韓と同じ船に乗ろうとしたら、分断は数十年も伸び、社会主義へと走り、沈滞、衰退、貧困と失業、甚だしくは戦争の惨禍を経験するだけだ。腹立ちまぎれにこの道を選んだ民も痛哭するようになる。

 ‘北爆’と‘妥協’の前に奇跡が訪れねばならない。そのためなは聖なる残った者、仲保者が叫ばねばならない瞬間だ。北韓版の‘10・26事件’であれ、病死であれ、クーデターであれ、斬首作戦であれ、‘いかなる形でも’金正恩が消えれば北韓の首領独裁は崩れて、南韓の主思派勢力も滅亡に向かう。北爆が米国の唯一のオプションになったとき、金正恩が特権層集団によって先に除去され追い出されることもあり得る。処刑の対象となった地下教会の信者出身の高位層の人士が新しいリーダーになって北韓を再建するのも期待できる。そうなれば、信仰心を抱いている人々が新しい民族の指導者となって、福音で統一された韓民族を乳と蜜の流れる国へと導く道が開かれる。

 ‘手段’ではなく‘目標’に集中すべきときだ。金正恩除去、3代世襲独裁の終息が、混沌とした韓半島の状況を覆す変曲点だ。北韓の黒闇、暗闇、サタンの陣を崩すことが目標だ。その道具が北爆か、暗殺か、病死か、亡命になるかは分からない。われわれのやるべきことは、北韓の黒闇、暗闇、サタンの陣が崩れるように大きく叫ぶだけだ。2018年の夏の大韓民国、戦争でも赤化でもない自由統一された未来が開かれるように叫ぶだけだ。

http://libertyherald.co.kr2017-09-2518:13

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