2010.03(佐藤勝巳、洪熒)

 

佐藤 1910年の日韓併合から100年をどうとらえるのか、ということが関係者の間で関心が持たれ、色々発言がなされています。実は、1910年当時の国際情勢のなかで、「併合」というものが日韓にとってなぜ起きたのかという分析評価は非常に重要なテーマですが、二人とも歴史家ではありませんので、そこは専門家に譲るとして、今日は35年の日本の支配と解放後65年を経過した韓半島について、二人で考えてみたいと思います。

 

共産主義との戦い

洪 この100年は2度の世界大戦を経て、特に1945年の第二次世界大戦の終結を機に、多くの植民地が宗主国から解放されて世界情勢が大きく変化しました。「近代国民国家」建設の試みが爆発した時代とも言えますが、韓半島に即して言うなら、韓国は自由主義体制を、北は共産主義体制を選択しました。この理念と体制の違いが、歴史の経過を見れば分るように決定的なものとなりました。

 韓国は1989年にソウル五輪を成功させ、翌89年のベリンの壁崩壊をきっかけに総崩れしたソ連・東欧社会主義圏との修交を進め、金日成・金正日体制を包囲しました。ソ連邦の解体はレーガン米大統領の信念と戦略によるもので、ヨーロッパでの東西冷戦はアメリカの勝利で終わりましたが、東アジアの冷戦は中国の台頭でより複雑化し、中国共産党は大国主義、膨張主義で韓半島に影響力を拡大しています。

 

佐藤 産業革命(18世紀後半)の影響を受け、マルクスが「共産党宣言」を1848年に発表しましたが、その約70年後の1917年、人類最初の社会主義革命が成功し、ソビエト社会主義共和国連邦(ソ連)が形成されましたし、ソ連は第二次世界大戦後、強大な軍事力を背景に東欧やアジアなどに共産主義政権を作り、社会主義圏を形成しました。分断国家のベトナムでは、1975年に共産主義の北ベトナムが自由民主の南ベトナムを併合しました。

ところが先ほど洪さんが述べたように、東欧社会主義圏は80年代後半から90年代にかけて総崩れしていきます。1990年の西ドイツによる社会主義東ドイツの吸収合併は、社会主義圏に止めを刺しました。翌91年には、共産独裁の宗主国・ソ連邦が74年間の歴史を閉じ、滅びたのです。

韓半島ではこの65年間、南に自由民主主義の韓国と、北に共産主義(スターリン主義)のなれの果ての独裁政権が激しく対峙(たいじ)してきましたが、北の独裁体制は、国民の15%を餓死させてでも延命をはかってきましたが、今まさに崩壊しようとしてします。

 結局、ソ連・東欧の社会主義国が崩壊したのは、国民をきちんと食べさせることが出来なくなったことと、自由民主主義の浸透を阻止できなかったことで、社会主義を完全に放棄したのでした。中国は、政治は一党独裁のまま経済を市場経済に路線転換することで生き残りを図っています。結局、この100年は資本主義を否定したマルクス主義政権が生まれ、滅びた世紀ということが出来るでしょう。

 

植民地は北だ

 次のように位置づけることが出来ると思います。 韓半島は35年間の日本の植民地支配の後、前述のように1945年、南はアメリカの全面支援下で自由主義体制を建設し、北にはソ連の「スターリン主義」がそのまま移植されました。あの「朝鮮民主主義人民共和国」という国名すら、スターリンが名づけたのを翻訳したものですから。間もなく、スターリンと毛沢東に操られた金日成の南侵戦争で韓半島は歴史上最悪の被害を蒙りました。

北は1950年代末からの中ソ対立を利用して1966年ごろから金日成の個人神格化と、「主体思想」を強調します。形だけを見ると金日成はソ・中に対していわゆる「自主性」を持ったかのように見えますが、本質的に「スターリン主義の変種」に過ぎず、北韓の人民から見ると搾取の主体がソ連や共産主義から、より野蛮な金日成・金正日独裁体制(金王朝)に変ったに過ぎませんでした。搾取・収奪がかえって酷くなったのです。その象徴が1995年からの飢餓情況の露呈で、惨たらしいことですが、300万人以上の国民が餓死したのです。

要するにこの100年間、北韓は一貫して“植民地”であり続けたということです。1970年頃からすでに慢性的な食糧難になり、常に国民の1%に当たる20万人を政治犯強制収容所に収容し、昆虫を殺すように人間を殺し続けて今日に至っています。

 この100年、何が問題かと問われれば、1世紀にわたって植民地であり続ける北韓の解放とその住民の救出が出来ないでいることです。即刻解放と住民の救出が急務だと思っています。

 

佐藤 朝鮮労働党は「日韓条約締結以後、韓国はアメリカ帝国主義と日本軍国主義の)二重の植民地だ」と言ってきました。そこから導き出される戦略課題は、帝国主義を韓国から追い払う「民族解放人民民主主義革命」(1980年の第六回党大会)というものでした。しかし、金正日政権は1990年代中頃から、外部からの援助なしでは存続できない惨めな植民地化の実状をあますところなく露呈しています。

このところ北から伝えられるのは、「通貨改革」の失敗で国内の市場勢力に追い詰められた挙げ句、責任者を銃殺したとか、金正日の側近のスイス駐在大使が使い込み容疑で本国召還を命じられた、など支配階級内の矛盾・動揺の公然化であり、緊迫した政治情勢です。

 

人民の生き血で核開発

洪 なぜ外からの援助や物乞いなしでは生きてゆけない状況になったのか理由は色々あるが、決定的要因は核開発です。核兵器は一応完成すれば普通の軍事力維持に比べると食事も軍服も与える必要はなく、兵器としても、また、外交の武器としても物凄い力を発揮しますが、開発に大変なカネや資源を必要とします。時期こそ異なりますが、かつてのソ連、中国も核開発のために国民を大量餓死させています。共産独裁体制の核兵器は人民の血なのです。

 

佐藤 ソ連も冷戦でアメリカと軍拡競争をして、国民の衣食住も保障できなくなり、結局、社会主義を放棄せざるを得なくなりました。金正日政権も、無謀にも韓米同盟を相手に軍拡を挑んだ結果、ソ連と同じ自滅の道を歩んでいます。中国が大規模の援助でもすれば話は別ですが、現在物凄いインフレに見舞われ、政権崩壊は秒読み段階に入っています。

中国は、今のところ軍拡をやっていますが、中長期的に見ると、あの膨大な軍事費が体制維持を困難にするという側面を見落としてはならないと思います。中国は水不足で食糧生産が困難になりつつあります。重化学工業の発展で、油をはじめ資源の輸入依存度が増してきている。食糧とエネルギーが不足し、その上にひとりっ子政策で労働力も不足し出しているところに、膨大の軍事費の支出を続けていたら、構造的にはソ連の崩壊と同じ道を歩むと推定されます。中国は一党独裁で、市場経済を取り入れ生き延びているが、逆に格差が拡大し、新しい矛盾が深刻化しています。

 

洪 社会主義(共産主義)、つまり計画経済とは、そもそも社会の多様な要求・必要に応じられないシステムなのです。その上に核開発や軍事に限られた資源を費やせば、生活が逼迫するようになるのは当然です。

 

 佐藤 共産主義破綻の根本原因は、人間の本質を取り違えた傲慢と独善だと思います。

人類は競争の中で生きてきました。その競争原理を否定し、経済を計画通りに動かすなど土台無理な話です。共産党独裁の実態は、労働者が自発的に働かないことです。働かなくとも最低のものは保障されると約束され、どんなに働いても働かないものと給付は大差がないのですから、勤労意欲がなくなるのは当然です。

意欲のない人民の労働力を搾取するため暴力と監視が動員され、まさにジョージ・オーウェルが小説「動物農場」や「1984年」に描いたような社会になったのです。さらに人民生活のための拡大再生産に投じるべき国家財政を核兵器開発などに投入するわけですから、餓死は必然的に起きます。

 

洪 問題は、中国がいわゆる「改革・開放」政策とほぼ同時期の1980年代早々から、パキスタンをはじめ一部のイスラム国や「金氏王朝」などへ原爆を拡散させたことです。前述したように社会主義独裁での核開発は、人民の生き血を吸ってなされた残酷なもので、非人道などという言葉で表現できない、犯罪です。北の大量餓死の惨劇は鄧小平路線の中国にも責任を問わねばならず、こういう事態を放置した韓国や国際社会にも責任があると言えます。(続き)
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対談:佐藤勝巳・洪熒
(2010.2.26)

 佐藤 前回の対談(「自滅する金正日を助けるな」、1月15日と20日の2回掲載)で、金正日政権が朝三暮四のように勤労者などの賃金を100倍に上げたことで、ハイパーインフレ(狂乱物価)になり、金正日政権と「市場勢力」との対立や矛盾が更に先鋭化する、と予測しました。情勢は予測を越えるスピードで進行しています。市場に頼らざるを得ない人民側が、金正日独裁者集団から「市場の復活」を〝一応〟なりとも勝ち取っているという事態が生まれてきているのです。

「革命的大事変」

   市場勢力と金正日集団との戦いについて前回も触れましたが、食うか食われるか、どちらかが相手を倒す妥協なき戦いとなってきています。金正日の命令で一旦閉鎖された市場が、2月1日頃から復活しました。「唯一指導体系」の神様・金正日の命令を撤回させたのは、北韓では従来誰も考えられない「革命的大事変」と呼ぶべき出来事です。さらに2月中旬頃には、中央から食糧売買を「取り締まってはならない」という〝秘密指令〟が出たという情報もありますから、金正日は市場(人民)の反発を確実に恐れているということです。

  佐藤 「貨幣改革」実施後、責任者と言われている朴南基計画財政部長(大臣)の解任が北から伝わってきました。首相が各地の行政責任者を集め、「通貨改革」の混乱を謝罪するなど、これも従来全く考えられない事件で、驚きました。混乱がいかに深刻であったかということです。

   金正日は市場を閉鎖すると同時に、北朝鮮から川を渡って中国領に脱北する人間を射殺せよ、捕まえたら20年以上の懲役を科せという徹底的な弾圧に出たのですが、人民にしてみれば、紙幣は紙屑にされたうえ、市場を閉鎖されたのでは「餓死しろ」ということですから、取締りの末端の保安員(警察)に暴行を加えるなど、徹底した抵抗が全国で自然発生した模様です。前回の対談でも指摘しましたが、15年前の食糧危機の際、戦う術もなく多くの人民が餓死しました。だが今回は、その同じ轍は踏まない、という人民の側の明らかな覚醒や覚悟という変化があります。

  それともう一つの大きな変化は、現在、国境地帯の貿易では北朝鮮のウォンは通用しなくなった、と言われていることです。物価の暴騰が激しく、ウォンの価値が日々落ちるので、そんな紙幣を商人は受け取りません。したがって北の国内の取引でも、ウォンは通用しなくなっています。

  金正日は今回の「貨幣改革」で中国元など外貨の使用を禁止しました。だが、中国元を使用しなかったら生きてゆけないから、使用禁止も瞬時にして崩れるしかありません。

 金正日の指示を拒否した市場勢力

 佐藤 注目すべきことは、金正日という神様が出した命令が、どうして次々と覆されていくのかということです。この国に関心を持って50年余になりますが、人民が独裁者の命令に従わない、という事態の出来に本当に驚いています。

 当局と市場勢力が市場をめぐってどんな形で争っているのかという具体的な全貌は分かりませんが、市場で商売をしているおばさん(アジュモニ)たちが起ち上がっているのではないかと推定しています。90年代に未曾有の食糧危機を経験した彼女たちが市場で身につけたことは、市場原理に基づいて「需要と供給」によって価格を決定し、生存できる術を知ったことです。現に、何もしてくれなかった金正日とは関係なく、国民の70%が市場を通じて生きてきたのです。将軍様とは関係なく生きてきた、生きられる。だから、生きることを否定するものとは戦う、という彼女たちを国民が支援しているのではないか。

 これは金正日の政治哲学である「先軍政治」(最大の武力装置の軍を握っておれば何が起きても大丈夫)が、市場勢力に譲歩したことです。経済の実権を金正日政権から奪っただけではなく、弾圧を跳ね返して大きく一歩前進したというのが、現時点での政治的局面ではないか。

  平壌当局の譲歩と狼狽ぶりを見ていると、容易ならない事態が起きつつある。中央から地方の党や警察(保衛部)に対して市場弾圧を命じても、党も警察も実効的に動かないようです。今、指摘のあった国民の70%が市場に依存して生きているのですから、市場勢力の側に立って行動するものが出てきても不思議ではありません。これまでも末端の党機関や警察は、市場からの賄賂で生活してきているのですから。金正日が自分の暴圧機関を信頼できなくなりつつある重大な局面を迎えていると言えます。

改革開放は自滅への道

 佐藤 金正日政権にとって、自力で経済を立て直すことは夢物語です。理論的には、共同農場を解体して個人請負制を導入すれば、食糧問題は短期間で解決できると思いますが、それをやったら金正日独裁体制は崩壊します。結局、自己否定は出来ないから、現体制を維持していく以外に彼らに選択肢はありません。

 問題は中国の動向です。金正日訪中を含め色々なことが取りざたされています。最近韓国のメディアは、北が中国から100億ドルの資金援助を得たと報道しました。韓国政府もアメリカ政府も「確認していない」と言っていますが、北朝鮮の現況では、金正日政権が中国に100億ドルを要請しても決しておかしくない情勢です。

  今、北韓内部で「変革派」(市場革命勢力)と「社会主義守旧派」(反革命派、金正日ら)が激しく戦っているとき、中国は守旧勢力の金正日を援助するのかどうか。今、中国は盛んに党幹部などを平壌に派遣していますが、これは金正日政権にどう対応すべきか、という判断材料の収集の側面がある、と思っています。

 制裁効果

 佐藤 金正日政権が、なぜ突然ピンチに陥って、昨年末市場弾圧の挙に出たのかという理由のひとつは、北朝鮮をとりまく国際環境に変化があったことです。昨年金正日政権が行ったミサイル発射と核実験に対して、国連は制裁を科しました。日本は2006年10月から独自制裁を実施していましたが、オバマ、李明博両政権が昨年から日本に歩調を合わせてきました。何よりも韓国からのコメ、肥料などが止まったことです。加えてオバマ政権は昨年6月、武器を積んだ北の貨物船を第七艦隊で北に追い返した。昨年末には米国の情報力で、北の輸出武器を積んだ航空機がタイに強制着陸させ、臨検のうえ、武器を接収しています。中国側の消極的な姿勢にも拘らず、アメリカが北の海と空を封じたことが北の経済に大きなダメージを与えました。これらが北の物不足、インフレを促進したことは間違いありません。

  制裁の効果をより確実にしたのは、実は金正日の国内情報統制の能力を無力化させる住民の行動の変化、対応もあったと思います。つまり、金正日がいくら外からの情報を遮断しても、韓国内の脱北者たちが送るビラが金正日の失政、悪政を教えています。それから国境地域では携帯電話を通じて外部世界との意思疎通が半ば公然と行われるようになったことです。

 これは、配給制度が止まったこの15年あまり、北の内部からの生産や供給がほとんどないから自然と中国との貿易で生きるようになり、この過程で情報の流通がもはや止められなくなったということです。今や北では南韓のテレビドラマや歌などは時差なく伝えられると言われます。つまり、野蛮的独裁体制の維持のため決して人民に許さなかった(外の世界との水平的な)「比較能力」を人民側がいつの間にか持つようになったのが、金正日には致命的な打撃になりつつあると言えます。

 もっとも「労働新聞」用の紙も確保できない状況では思想学習のための宣伝物も作れないし、以前人民に許した唯一の比較基準―日帝植民地時代よりはましだという主張も、植民地時代の方が今より良かったと目覚めてしまった人民から非難されるようになっては、それこそ将軍の権威はなくなります。

核保有をアメリカに容認させる

  金正日たちの間では「通貨改革」前に、難局打開の議論があったと思います。 少なくとも市場を潰すのは目標実現の一構成要素で、目標はあくまでも核保有をアメリカに認めさせ、金正日独裁体制の延命を図るというものだったと思います。アメリカに、「停戦協定」を平和協定に変えようと言ってきているのは、その具体的現われです。彼らが李明博大統領にトップ会談を要請している主要な政治的狙いは、アメリカに核保有を容認させる環境整備の一貫という位置づけと見るべきです。

 次は、騙してコメや肥料を巻き上げようというものです。韓国政府がトウモロコシ1万トンの援助表明したのに対して、少ないと北が文句を言っていましたが、彼らは貰うしかありませんでした。1万トンは馬鹿に出来ません。トウモロコシを10キロの袋に分けると、何と100万袋です。

 佐藤 凄い。

  50万トンのコメを援助することは、北の全人口に一人当たり10キロのコメ袋を2・5個ずつ以上配ることになるのです。支援問題を取扱う交渉当事者は物事を、特に物量のことを観念的数字として考えず、具体的に考えてもらわないと困ります。

金正日相手にせず

 佐藤 金正日政権は、最近、韓国西海上の軍事境界線近くの白翎島周辺を砲撃してきましたが、一見すると南北トップ会談推進と矛盾するかのように見えます。だが、そんなことはありません。「戦争するぞ」と李明博大統領を脅し、トップ会談に持ち込み、より多くのモノを手にしようという計算です。このヤクザまがいの「脅して取る」というやり方は金日成政権成立以来60年余、今日まで全く変わっていません。驚くほどワンパターンです。一番望ましい対応は相手にせず、ほうっておくことです。ただ、中国当局が金正日体制を、殺さず生かさずの戦略で利用するのが問題です。国連安保理の常任理事国という地位をもつ中国が、金正日政権に影響を与える危険なゲームをやっていると言わざるを得ません。

 しかし、前述のように金正日は歯牙にもかけなかった市場勢力に譲歩せざるを得ないほど張り子のトラ的側面が露呈し出しています。中国としてはこんな脆くなった平壌がどんどん取り扱い易くなると思うかも知れませんが、金正日体制が消滅した場合は中国もすべてを失いかねない危険を内包しています。

 ただ、金正日は最後の賭けに出る時、日本をターゲットにするでしょう。日本では金丸信の子分小沢一郎が民主党の実権を握っているので十分に取引可能と読んでいます。日本は金正日を相手にしないことです。ほうっておけば相手はどんどんハードルを下げざるを得ない状況にあるということを日本は肝に銘じておくことが重要です。

  金正日と「市場勢力」(人民や労働党の末端など)との葛藤や対決は、遠からず外の世界がどちら側の肩を持つかで決着がつくと思います。「金氏王朝」の終焉は、韓半島での「1945年体制」の変更に繋がります。中国は欺瞞的な「6者協議」だの何だのと言いながら、犯罪国家である「金氏王朝」の3代目を望むかも知れません。今まで中国(共産党)指導部が核兵器を持つ金正日政権を容認し支援してきた以上、韓国は中国が描く周辺国を餌食にするような卑劣なことは決して認められません。

 北は、日本の植民地35年の後は、中国やソ連による共産独裁体制の植民地でした。韓半島の北半分は実に100年間も植民地状態が続いています。共産主義のイデオロギーのため、野蛮的独裁者の野心や虚栄のため北の人民は徹底に搾取、収奪され人口の15%が餓死し、この瞬間も「国家」によって虐殺されています。これ以上惨めな植民地状態を許すわけにはいきません。北の未来は成功した国民国家の韓国に任せればいいと思います。

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洪熒

自ら「生活人団体」であることを強調している在日韓国民団が「地方参政権」獲得に組織的執念を示している。

当初「地方参政権」の獲得を掲げたのが誰なのか私は知らない。そもそも、私は「地方参政権」という言葉に違和感を覚える。参政権が国と地方に区別されるものだという説は分かり難い話だ。むしろ「外国人参政権」という方がもっと的確な気もするが、これが法律的な用語なのかどうかも分からない。

民主主義国家で一般的に認められている請願権、あるいは陳情の次元では何でもできると思われる。だが、最初にこの「地方参政権」を提起した側から、現在推進している人たちからも具体的な意図や狙い、社会的・法律的根拠に対して説明がない。直接説明を聞きたい気持ちだ。

 

「在日」の日本当局・日本社会への要求運動は、長年行った「差別撤廃」運動がある。主に生活や福祉面の「差別撤廃」が目標だったが、これには呼応した日本人も多かった。今は日常生活においての「差別」はあまり言われなくなった。まだ色んな「差別」が残っているという主張もあるが、極端な言い方をすれば、完全な平等など共産主義をやってみてもできなかったことだ。

ところが、この「差別」の撤廃や解消という結果を、果たして「運動」の成果と見なすべきかどうか。「運動」を主導した側は自分たちの手柄だという。差別の解消が自分たちの運動のお陰だというのはあまりにも自己中心、組織の論理だが、こういう話は、つまり、「差別撤廃」運動は、差別を撤廃させるという目的の外に、「運動」を主導する「運動組織」のための運動でもあったのだ。

 

在日外国人の生活や福祉面での「差別」の撤廃・解消は、結局は、経済・社会的環境条件の変化と改善が先行してなされたと言えよう。

「指紋押捺撤廃」運動は「在日」が勝利を勝ち取ったものの、テロとの戦いで今や特権をもつ彼ら「在日」の外に外国人は日本に入国する度指紋を照会する。これから日本国民でない外人の生体情報の収集は拡大されるという。

 

話を「地方参政権」、参政権に戻そう。まず、参政権が国政と地方に分けられるものなのか。抽象的、観念的な理論・論理はさて置き、現実の身近な例を見よう。

先月、沖縄の普天間基地の米海兵隊ヘリ部隊の受け入れの可否がイシューだった名護市長選挙は、日本中はもちろん、アメリカや韓国までが注目した(多分、北京や平壌側も注目したはず)ように、国政選挙でも殆んど取上げられなかった国家の外交安保に関わる選挙だった。

名護市市民の一部は「生活の問題」だというかも知れないが、これが単なる名護市だけの問題でなかったのは明確だ。「地方参政権」とは地域生活の問題ばかりを対象とし取扱うはずだと説明してきた人々はこういう状況を想定していたのか。

 

元々、権利には義務と責任が伴う。参政権は、近代国民国家において国民側が国家への忠誠を前提として得られた権利と理解される。

参政権が国(共同体)への忠誠と責任を前提とするものなら、「在日」は日本国を忠誠の対象にすることになる。ここで重要なことを確かめておかねばならない気がする。

 

「在日」は、こういう側面を理解した上で「地方参政権」を要求しているのか。

 

「民団」は、組織として所属している構成員(全体民団員)の日本国への忠誠を代弁しているのか。個人の国家への忠誠の問題を「民団」が決められる権限を持つと思うのか。

 

「民団」組織や指導部は自ら「生活人団体」を標榜している。「生活」と参政権は次元が違うはずだ。「民団」の活動を見れば、本国からは理解しがたい、理不尽なことが多い。

 

何より、「反国家団体」である「朝総連」との関係だ。「民団」は「生活人団体」であるせいか、悪魔的独裁者の金正日に忠誠を尽くす「朝総連」やその傘下組織を警戒しない。

「朝総連」は、日本の植民地時代と比較できないほど惨い状態に置かれている北韓同胞を救おうとしない。「朝総連」組織は「生活人団体」でなく、「金氏王朝」の独裁に服務する民族反逆勢力だ。「朝総連」は自らのことも何一つ決められない、金正日のアバターに過ぎない。

 

「民団」社会では、この「朝総連」を交流・協力の対象と思う人々が少なくない。そしてそういう人々ほど「地方参政権」に熱心のように見える。「朝総連」組織が、正常社会‐日本社会と和合を目指していないことは良識のある人間なら分かるはずだ。

 

でも、同じ民族ではないかというが、自由な社会で暮らしながら悪魔(金正日)を指導者として崇める僅かの人たちは、同族でなく、「100年植民地」から解放を待ち望んでいる2千万の北韓住民が同族だ。脱北して、中国各地へ売られている朝鮮の女性たちこそが韓国人が救うべき同族だ。

 

「在日」にも「民団」にも当然請願の権利があるから、「地方参政権」に執着するのは彼らの選択だ。だが、物事には優先順位というのがある。特に、組織としての存在を問われるような場合はなおさらだ。

「民団」は、「地方参政権」問題で日本国へ「圧力」を加えるように本国にまで請願したが、本国の安保に寄与するため、日本政府に沖縄の米海兵隊基地の県外(日本国外)への移転の中止を求めるような請願も出して見たらどうか。

 

「運動」が望みをかなえ、世の中を変えられると本当に信じるなら、人民を虐殺し、外国人まで拉致し、核ミサイルで韓国と日本を威嚇する金正日を退場させる運動をやろうではないか。(2010.02.05)

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対談(佐藤勝巳・洪熒)

制裁の効果

佐藤 北の経済が破綻したのは、 社会主義経済自身のもつ矛盾に加えて、3つのことが考えられます。①経済の拡大再生産を阻害する核とミサイルの開発に資源を費やしたこと。②金正日一族を頂点とするごく一部特権階層の栄耀栄華のため多額の資金を消費し続けていること。③海と空から国際的制裁が強化され、北朝鮮の武器輸出がうまくいかずに収入が減少していること(096月、北の貨物船が米第七艦隊に追跡され、ミャンマーに行けず、北に追い返されている。また同年1211日にも航空機を使っての武器輸出をタイで阻止されている)です。

北朝鮮のインフレを解決することは、貿易で消費財などを大量に輸入するか、生産することです。そうすれば物価はたちどころに安定します。しかし、そのいずれも外貨不足で実現できないでいるから矛盾が先鋭化してきたのです。

 

 北は、一方では「市場資本」の撲滅作戦をやり、他方では「貨幣改革」(100分の1に切り下げた)後、労働者の賃金を旧通貨と同じ額を支払っています。これは勤労者などの支持を得るために給料を100倍に上げたことになります。しかし、物の供給が増えないところで、こんな滅茶苦茶なことやれば、経済の法則として物価はあっという間に100倍に跳ね上がります。結局、「交換(改革)」前の状況になって、100倍になった月給でも米は3kg 前後しか買えなくなります。

 

北の住民にとって、配給はない、市場はないということになれば、300万人の餓死者を出した15年前の再来と言うことになります。北の住民は、生存のためあらゆる手を使って市場を復活させるでしょう。だから興南など一部地域で、住民と当局の衝突があったとの報道も流れていますが、矛盾が益々深刻化し、金正日と人民の衝突が起きると思います。

 

ハイパーインフレは歴史的に敗戦国家で現れる特徴ですが、北で今ハイパーインフレの方へ進行するということは、まさに人民と金正日が戦争中であることの現われだと言えるのかも知れません。

 

佐藤 金正日にとって物を確保し、供給を拡大する方法は、現時点では外部から支援を得るか、騙し取るしかありません。これまでも金正日は、アメリカを騙し400万トン近くの重油を、「6者協議」では「5者」から55万トンの重油などをタダでせしめてきました。韓国外交通商部がまとめた資料によると、日韓米3国が北の「非核化」のため使った(タダ取りされた)費用は約221000万ドル、日本円にして2007億円だと言われています(2009105日読売新聞)。このほかにも金正日政権は、金大中・盧武鉉政権を篭絡して莫大な食糧や肥料、カネなどを騙し取り、核ミサイル開発などを行なってきました。

 

この1年間金正日は、朝鮮戦争の「停戦協定」を「平和協定」に変えようとオバマ政権に求め続けてきました。しかしこの要求は、核を保有したまま金王朝の独裁体制を保障させるという謀略以外の何物でもありません。国際社会は、人民を食べさせることより核兵器にこだわる金正日政権をこれ以上助けるべきではありません。

 

 原爆保有やウランの濃縮を宣言した金正日に対して、「6者協議」はもはや持続の意味がなくなったはずです。「非核化」を論議している最中に金正日には2度も核実験されたにも拘わらず、米・中は北に対して「6者協議」への参加を呼びかけています。われわれは現実を直視し、もっと利口にならなければなりません。自国民の生存権を否定、破壊する金正日に何を期待するのか。弥縫策で問題の先送りを繰り返すのは重大な誤りです。

 

昨年1010日に温家宝中国首相、1122日には梁光烈中国国防相が、128日にはボズワース米政府特別代表がピョンヤンを訪問していますが、これは一体何のためなのか。「6者協議」で騙された側が騙した国を訪問するなど、これほど屈辱的で、馬鹿な行為はありません。北と対話をしなくて「5者」が困ることは何もない。関係国が金正日政権に「6者協議に参加したくなったら連絡しなさい」と言って放っておけばよいのです。「先軍政治」よりも、人民は「先金主義」だと戦っているのですから、われわれは人民の「先金主義」を積極的に支援すべきです。北の人民が金正日政権を退場させれば、それが最も望ましいことです。

 

佐藤 米・中は膨大な核戦力を保有しているから、北の核を心配していないと思います。日本と韓国は核を持っていませんから、アメリカに依存せざるをえない。だが、民主党政権は、日本の安全保障や「国益」、東アジアの平和と安定についてまるで考えていないではないか。鳩山内閣は「米軍は沖縄から出て行け」と社民党と共闘し、民主党幹事長は600余名を引き連れて、北京詣でをしています。

 

 拉致を党利党略に使ってはならない

佐藤 金正日政権は、拉致した人間を若干名帰すから「いくら出せ」という話を水面下で民主党連立政権にしているのではないかと私は推定しています。小沢氏は「拉致解決より日朝改善が先」(本ネット091113日参照)と公然と発言していますが、若干名でも帰ってくれば、7月の参議院選挙に有利と読んでいると思われます。事実、そんな話が霞ヶ関や永田町方面から伝わってきています。

 

しかし、この話が事実なら、党利党略のために金正日政権の延命に手を貸すことになり、拉致を取引の材料にしようとするとんでもない犯罪です。だが、「救う会」も家族会も、この小沢・鳩山政権に対してなんの動きも示していません。家族会の一部には、拉致解決に小沢氏の「豪腕」を期待する、と公然と発言している人もいます。まさか、これが家族会・「救う会」の総意とは思えないのだが・・・・。なぜ戦わないのか、理解できない。

 

洪 自滅する野蛮な独裁体制を救うのは愚かなことです。いや、2000万人の生存権を奪い、虐待し続ける者に手を貸すのは反文明的犯罪です。北で悪の暴政に抵抗する自由の芽を摘み、また夥しい餓死者を生む事態を助長する行為は赦せません。今自滅する金正日を助ける者は、韓半島の南北の7000万人の仇になります。

われわれ自由世界が目指すべき価値は、個人の自由と安全の拡大です。日本は、植民地35年よりもっとひどい65年間の圧制に苦しんでいる北の2000万人を解放する自由民主の韓国を支援することが、これこそ真の「友愛外交」ではないかと言いたいです。

 

傲岸不遜の小沢氏を許してはならない

佐藤 鳩山首相の絶え間ない優柔不断、軽重浮薄な発言の数々から、彼は指導者としての資質が欠けていることは疑いありません。そして小沢氏ですが、彼の秘書3人が逮捕され、小沢氏にまつわるカネが問題になっています。確かにこれは大問題ですが、もっと重大なのは、彼の安保認識や独裁体質、票になるなら国益も売り渡しかねない危険な思想と人間性です。秘書の1人が自殺する危険性が取りざたされているとき、小沢氏は「またまたお騒がせし、すみません」と笑顔で講演をして回っているからです。もうひとつ不気味なのは、小沢氏が「検察と断固戦う」と16日の党大会でうそぶいたとき、会場から嵐のような拍手が起きたことです。

自浄能力なき民主党に期待できない以上、有権者は、民主主義的選挙制度を巧みに利用して独裁権力を構築し、大衆を扇動して法治に挑戦する政治家の存在を、断じて許してはなりません。また、自国民を平気で虐殺する独裁者と汚い裏取引や庇護する政治家は、国の指導者に留めておくことは出来ません。

 

健康で活気あふれる、異なる文化を持つ国々からも憧れられる日本を回復するため、日本の良き伝統を守ってきた有志たちがいまこそ行動に立ち上がる時だと思います。

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            2010115

                                 洪熒

                                 佐藤勝巳

佐藤 北朝鮮は昨年121日~6日までに、1001の「貨幣改革」を断行しました。これは金正日政権の「終わりの始まり」ではないかと思われるほどの重大事件だと思います。今日は、この問題に焦点を合わせて検討してみたいと思います。

 

独裁者の「自己否定」

 北では金正日は神様です。あらゆることを神様の金正日が決定してきました。改革というのは、以前神様が決定したことに何か不都合が起きて、「改革」せざるを得なくなったからです。独裁者が不本意ながら自己否定をした、ということで異常事態です。

 今度の異常事態の根源は、15年前(1995)、それまで細々と続いていた「食糧配給」がついに停止・崩壊したことです。以降住民は餓死を免れるために闇市から物資を調達して生き延びてきました。闇市ですから値段は当然売り手と買い手の間で決まります。つまり15年前から、住民への物を供給する主体が、金正日から、国民の手に移り、値段・価格は「将軍」(金正日)が決めるのではなく、市場が決めるようになった。高位党幹部までもが市場に頼るようになり、この時点で市場「革命」が起きていたのです。

この事態に気がついた金正日らは、2002年党が市場を統制する、「経済管理改善措置」を講じましたが、供給能力をもたない金正日政権が市場を管理・統制できるはずがありません。案の定失敗しました。その間に市場は益々発展し、国民の70%は、市場に依存してたくましく生きてきたのが現状でした。

 

佐藤 今度の「貨幣改革」は市場や「市場資本」を潰して、物の生産・価格・流通を金正日らが、市場から奪還するのが目的で、単なる貨幣の「交換」でなく、金正日らが住民に奪われた食糧などへの「支配権」を奪還しようとして、住民の財産を無償没収した「反革命」と見るべきものです。北は、拡大再生産能力が失われて久しいです。経済とは生産と消費のバランスで成り立つものですから、北は国家の態をなしていない。「反革命」が成功するためには外部から大量の援助があれば別ですが、成功する可能性は極めて低い。

 

 

「先軍政治」対「先金主義」の戦い

佐藤 インフレが進んだ理由ですが、李明博政権になって、金大中・盧武鉉時代、南から北に援助された食糧、肥料、カネが止まったことです。それがボディーブローのように効き出していたところに、昨年(2009)、ミサイルを発射、核実験をして国連安保理決議で厳しい制裁が北に科せられた。アメリカ、日本、韓国、中国(の制裁は兵器に限定されているようだが)は国連決議を実行しました。これらの諸要因が重なって北朝鮮は深刻な外貨不足に陥り、物不足が急速に進み、ハイパーインフレ(狂乱物価)になったのは間違いないと思います

 

 90年代の後半から人口の15%の餓死者を目の当たりにし、家族の解体を体験してきた北の住民は、徹底的に変りました。党も政府も餓死する自分の身内をまったく助けなかった、という悲惨な現実を見たのです。この苛酷な体験を通じて金正日などに依存しなくても生きて行けることを知ったことでした。 

当事者らはどう自覚しているか分りませんが、核ミサイルのみに執着する金正日の「先軍政治」への反発・反作用として、人民や市場勢力の自救・生存闘争が「先金主義」という生存術で対抗することとなり、この「先軍政治」対「先金主義」の本格的な衝突の第一幕が今度の「貨幣改革」と言えます。 

「貨幣改革」という名の「反革命」は、市場閉鎖や新興市場勢力の命にも等しい富を独裁権力が没収・強奪した行為です。もはや金正日と市場の間では、本質的に妥協出来ない、どちらかが死ぬことで決着がつく、暴圧と「生存権」との戦いになりました。

 

中国経済への従属化

佐藤 いまお話のあった「市場資本」の正体ですが、北朝鮮には中国人華僑が約3万人居住しています。彼らは中国国籍ですから、中国政府(駐平壌中国大使館)の支配下にある外国人です。 北朝鮮国内の移動も、中朝国境の移動も朝鮮人より規制が少ない。外国人としてというより、物資供給者のとして朝鮮人ブローカーと組んで暴利を貪り、平壌の1等地に立派な邸宅を構え、朝鮮人の若い女性をはべらせ、北朝鮮国民の反感を買っているという話が10年ほど前から私の耳にも伝わって来ていました。

 今度の「改革」の一つに北朝鮮国内で「外貨の使用禁止」という項目があります。あれは中国元(げん)の使用禁止と解すべきです。華僑の所持している北朝鮮ウォンは、貨幣価値の切り替えの対象になりますが、中国元は対象外です。だから北朝鮮国内での中国元などの使用禁止の措置を取ったのだと思われます。北朝鮮ウォンはインフレで紙くず同然になったからデノミに踏み切ったのですが、中国に物を買いに行っても、中国の商人たちは紙くずをもらっても仕方ありませんから、中国元を要求します。中国籍の華僑は元(げん)で物を買い、北朝鮮内で朝鮮人を使って全国に闇物資を販売し、暴利を手にしていました。

元々違法行為ですから、朝鮮人を使って要路の人達に賄賂を握らせ、代償として「商売の自由」を獲得しました。また、華僑は北朝鮮内で手にしたウォンで、鉱物、水産物などの一次産品を安い値段で買って中国に輸出、中国元に換える。この15年間、このようにして公安機関のメンバーまでカネに汚染させ、金正日やその取巻きとは関係ないところで物の価格が決定され、地下の鉱物資源や流通が中国人の手に握られる、北朝鮮経済の中国経済への従属化という由々しき事態が、「通貨改革」の背後に 存在していたと見られます。金正日訪中が取り沙汰されているのは、金正日政権の弱体化と、中朝関係の複雑な事情が絡み合っているということです。

 

「先金主義」が勝利する

佐藤 食糧や生活必需品を供給・配給もせず、闇市を力で押さえ込んでも、カネの力を知った住民を押さえ込むことは不可能です。第一いままで市場勢力から、賄賂を得て生活してきた末端役人が困ります。「先軍政治」対「先金主義」の戦いは長期的には後者が勝つに決まっています。 

 

洪 北では外貨使用禁止と同時に、全国的に闇両替商たちを逮捕したそうですが、外国人が外貨を所持し使用するのは当たり前のことです。

元を正せば、今日の北の経済が中国に隷属化したのは金正日自らが招いた自業自得、彼の失政の結果です。「唯一思想体系」なるものは、宇宙の中心が平壌にあるという世界観ですから、都合が悪くなれば、「同盟国」中国にでも逆らう。独裁や野蛮が駄目なのは自分を客観視出来ない、主観のみで生きているからです。結局、そういう無知な体制は滅びますが、金正日体制に今、それが現れてきたということです。

金正日は、今まで自分に抵抗するものは如何なる生態系でも破壊、もしくは従わせることが出来る、と自信をもっていたはずです。経済原理を無視した結末がどうなるのか、彼自身が体験する日が近づいているということです。(続く)

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今年は長い韓半島の歴史の中で、近代国家への変貌を遂げる過程における、いくつかの節目を想起させる年だ。

まず、朝鮮王朝(1392-1910)が滅びて100年になる。そして解放後、韓半島の南に自由民主主義国家を建設し始めた大韓民国を破壊するため、ソ連の「あやつり人形」だった金日成が、スターリンや毛沢東の承認と支援を受け、韓国を侵略した「6.15戦争」から60年になる年だ。

 

多くの人が、韓半島が35年間日本の植民地だったことに対してこだわり過ぎる。だが、歴史とは様々な曲折があるものだ。韓国人は自国の長い歴史を誇るが、地球上の存在してきた国々は、そのすべてが栄辱を経験する。特に、歴史の長い国ほど栄辱があり、恥辱と試練を乗越えてこそが、誇らしい歴史が生まれる。

 

つまり、韓半島のここ100年間は、「近代国民国家」になる過程であったし、韓国はこの過程を成功的に進んだ。一方、「6.25戦争」を起こした北韓は、「35年間」の植民地時代よりさらに酷い「65年間」を、住民に押し付けている。もちろん南・北のこの差をもたらしたのは、価値観・思想や制度の差である。

 

韓国は共産主義の挑戦という試練を克服する過程で強くなり成長した。共産主義との戦いは熾烈だった。東西冷戦時代における韓国(南韓)は、大陸から隔離され完璧な島国だった。だが、韓国は数千年の歴史の中、初めて経験するわずか40年ほどの短い「島国」の環境を、先進海洋勢力との同盟を通じて自由民主主義国家への跳躍の機会として活用した。韓国は「圧縮成長」を通じて世界的な経済単位になった。

 

一方、北韓は多くの住民が餓死する、地球上の代表的な「失敗国家」になった。今や成功した韓国が、植民地時代よりひどい状況下にあえぐ韓半島の北側を解放せねばならない立場になった。北の同胞にも、自分たちが享受する自由を与えなければならない。

ところが、韓国社会でこういう当然のことがあまり聞こえないのはなぜだろう。

 

それは、韓国が物質的には「圧縮成長」に成功したが、精神的・価値観においては圧縮成長を為し得なかったためだ。特に、国の未来へのビジョンや確信を示すべき政治が、国民所得3千ドルの時代から一歩も成長していない。

 

ソウルオリンピック後の韓国政治は、思弁的な朝鮮時代へ回帰した。そして、平壌の野蛮的「金氏王朝」との民族共助へ、韓国民を引きずり込もうとしている。

 

65年前のわれわれの解放は、他力によるものだった。植民地状態が100年も続いている北韓同胞の解放にも他力を期待するのか。あるいは虐殺されている北韓同族を見捨て、独裁者を助けるのか。

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                対談(091228日)

                                 洪 熒

                                 佐藤勝巳

ポスト金正日

佐藤 今年は金正日政権が中距離弾道ミサイルを太平洋に発射し(4)、引き続き核実験(5)をした。8月には突然南北対話を提案し、他方、国内では「150日戦闘」などの労働強化を進め、突然、1130日「通貨改革」を強行した。これはいきなり市場に原爆投下したようなもので、多くの住民の生存権を奪った。 北の言動の背後に何があったと見ていますか。

 一連の挑発から感じられるのは神経質的な焦燥感、その焦りには金正日の健康問題があったと思います。平壌の極めてわずかな核心メンバーのみが知っている情報といわれていますが、金正日は脳梗塞などで今年の春までに3回倒れたそうです。それで核心メンバーは金正日の寿命は長くて23年と予測したという情報があります。急いで体制固めの現われが、ミサイルや核実験でアメリカの関心を引こうとしたと見るべきです。

 金正日勢力が、権力承継、体制維持の最大の抵抗勢力、新興市場勢力を抑えることに失敗した。「通貨改革」は、その市場勢力の破壊に出たものと見るのが妥当でしょう。

佐藤 金正日が元気になるに従って、金ジョンウンの名前が消えていったことは関係者周知の事実です。権力継承の問題は大変デリケートの問題で、金正日が父金日成から権力を継承するとき、金日成は権力を離したくない。金正日は早く手にしたい、という確執が見え隠れしていました。金正日が元気になるとジョンウンの名前が出なくなるのは金正日が気に入らない顔をしたと言う事情があったのではないかと推定しています。

洪 北は金大中元大統領の葬儀に弔問団をソウルへ送ってきました。様々な動きがあったようですが、頂上会談の可能性を探った南北間の水面下の交渉が結局物別れに終わり、11月末の「通貨改革」で、韓国民は普通の人でも金正日の医学的退場が「北の緊急事態」に発展するかも知れない。それも遠くない、という認識を持つようになった。皆がポスト、キンム・ジョンイルを考え始めるようになったことが南北関係で今年の重大な変化の一つと言えます。

 

反韓・左翼政権

佐藤 今年日本における最大の出来事は、総選挙によって自民党から民主党に政権が交代したことです。保守派の韓国人から見て、鳩山政権はどんなふうに映っていますか。

 韓国のほとんどのメディアが、民主党連立政権の出帆に当り、非常に皮相な報道をしました。鳩山由紀夫総理は靖国神社参拝には行かない。友愛外交と言っているし、奥さんは韓国人の何とか言う俳優が好きだし、韓国料理も好んでいる。したがって鳩山政権は親韓政権と言う見方が支配的でした。だが、こういう浅薄な見方は困る。 金正日が側に寿司職人を置いて好んで寿司を口にし、日本映画も良く見るから金正日は親日と言えるのか。

 鳩山連立政権を見ると盧武鉉政権を思い出します。盧武鉉政権の特徴は、法治無視、ポピュリズム、偽善的観念論、(韓国の成功的成就の)歴史の全否定、(反米・親北の)安保軽視などですが、民主党連立政権はこれらを真似しているのではないかと思われるほどです。

今、日米で最大の問題になっている沖縄県普天間基地の移設問題ですが、沖縄の米軍基地は、日本の防衛を超えた、共産主義の脅威から自由主義陣営の安全を保障する砦であり、テロリズムや暴力的事態などに対処するための基地です。その砦を鳩山内閣はグアムなどに移転させると主張している。北京やピョンヤンが喜ばないはずがありません。

保守の立場から見れば、韓国の安保などは眼中にない、中国、北朝鮮に甘く、アメリカから離れる反韓的・左派政権です。ポスト金正日という歴史的変革期に韓国、米国、日本の共同歩調は今後取れなくなるのではないかと危機感を持って見守っています。

 

親中・反米政権

佐藤   民主党を支配しているのは小沢一郎幹事長ですが、普天間をめぐって緊張している最中の1210日、小沢氏は643名を引きつれ、北京を訪問した。唖然としたと言うより、北京と握手し、アメリカへの挑戦状を突きつけた行為以外の何ものでもありません。本ネットでも書いたが、中国は共産党が権力を握っている共産党独裁国家だ。国民の一切の自由、人権を奪っている民主主義の敵だ。その敵のトップと143人の民主党の国会議員一人ひとりに握手をさせた。

 日本に帰ってきて小沢氏は、中国習近平国家副主席を天皇陛下にあわせろ、と宮内庁長官を罵倒した。民主党国会議員の握手と習副主席の天皇陛下との面会が、バターだったのではないかと誰だって疑う。そうなると小沢氏の言動は、国家の利益は言うまでもなく、民主党の利益でもなく、小沢氏個人の利益のために天皇陛下を利用したことになります。

自民党についは後で触れるが、民主党内から異論らしき異論が聞かれない。情けない、この国は完全に知性もエネルギーを喪失してしまっています。

洪 小沢さんは「国連中心主義」とか、第七艦隊があれば米軍基地は要らないとか、言っていますが、国連が日本を守ってくれるのか。鳩山さんはつい先日まで「駐留なき安保」などといっていた人です。彼らの頭の中には、中国と金正日政権の核とミサイルがどこを向いているのか。安保に対しても観念論ばかりで責任意識が感じられません。この連立政権の歴史や安保に対する認識は、日教組の認識ではないか。 今、彼等が普天間でやろうとしていることは中・朝への武装解除だ。恐ろしい事態の進行である。鳩山政権の友愛は中国に対しての友愛であって、韓国に対しては反韓です。

 

金銭感覚を疑う

佐藤 なぜこんな政権が出現したかと言えば有権者が選んだからです。国民の眼力が、政治水準が最大の問題ですね。有権者がしっかりしていたらこんなことにはならない。1224日鳩山氏の秘書が政治資金の虚偽記載で起訴された。それに対して鳩山氏は記者会見をしたのですが、母親が12億円数千万円贈与していたことを全く知らなかった。 今度分ったので贈与税6億円払います。世間の皆様ご批判もあるかと思いますが、ご理解ください。企業献金などと違って、親から貰ったお金で利益など得ておりません。他の政治家とはちがいます。秘書が起訴されても責任を取る必要はありません。だから、国民の要望に応えるために首相をつづけます、という趣旨のものであった。

 日本がいかに豊で、鳩山家がカネ持ちでも、親と子の間で12億数千万円の贈与を子どもが知らなかったのが本当なら、こういう金銭感覚の政治家を総理大臣にしてはならない。こんな馬鹿な話はありえないことです。

 

「国策捜査」

私が一番腹を立てているのは、東京地検特捜部に対してである。鳩山由紀夫氏と母親の双方が、言っていることが本当かウソか、なぜ直接事情聴取をしなかったのか。今後、東京地検特捜部は誰に対しても12億円程度の贈与は、事情聴取せず、上申書で済ますのだろうか。

鳩山氏は、小沢一郎氏の秘書が西松建設から政治献金違反容疑で逮捕されたとき、民主党幹事長として「国策捜査」だと検察を批判したことは記憶に新しいことです。今度の検察の対応は鳩山氏を「捜査をしない」と言う「国策捜査」ではないのか。明らかに法の前の平等に反する疑い濃厚な行為です。法治国家としては到底見過ごすことは出来ない行為で、通常国会で徹底的に追求すべきであることです。

洪 そもそもポピュリズム政治は、権力者や有権者の知力・判断力を落とし麻痺させます。日本の有権者も大きな嘘ほど騙され易いようです。民主党は無駄をなくすと主張しきましたが、高い給料をあげている公務員たちを敵のように取扱い、仕事をさせないこれ以上の無駄はないと思います。庶民の金銭感覚からすれば、税金で給料を払う役人をまともに仕事させられない政権こそ最も無駄を生み出す政権のはずですが。

「法治」は民主主義制度の根幹です。法の適用を政治的に、恣意的に運用し始めると法治や秩序の維持は不可能になります。李明博政府の最大課題もまさに法治の確立でした。だが、李明博大統領は、就任以来、金大中・盧武鉉反逆政権が破壊した憲法価値や法治を回復させようとしていません。彼は憲法が自分に命令する大統領としての歴史的責務より、目に見える治績作りに夢中のように見えます。

 

安全は空気ではない

佐藤 先ほど、沖縄の基地は日本を含むアジア全体の安全保障のカナメであると言う指摘がありましたが、 恥ずかしい話であるが、日本国民が選挙のとき自国の安全保障を考えて投票したことがあるのだろうか。 多くの国民はわが国の安全は空気のように自然に存在していると思っています。この瞬間もそうです。  

 こんな贅沢な生活を維持出来るのは湾岸諸国からの石油が安全に輸送されてきているからです。あの長いいシーラインを誰が守っているのが。極東からインド洋までを常時カバーしているのは米第七艦隊です。わが国は今まで、国際テロや海賊と戦っている諸外国の艦艇にインド洋上で海上自衛隊が補給活動行なってきました。民主党政権はそれを来年1月で打ち切ります。沖縄から米軍基地を県外や国外に移すなどと鳩山首相はいまだ口にしていす。民主党は正気かと言いたい。

シーラインが絶たれたら全国民の生活は破綻する。本当に国民の生活を守ろうとするなら、日米同盟の強化以外にないのです。民主党政権を出現させた国民は自分の手で自分の首を占める愚行を行なったのです。 選挙民はこの100日間の民主党政権を見て、選択が誤っていたことを深刻に反省する必要がある、と思っています。

洪 私は日本がインド洋に進出できた歴史的な折角の「既定事実」をいとも簡単に放棄するのを見て驚きました。それも給油活動の中止し、代わりに年間15倍近くのお金をアフガニスタンに援助すると約束しました。日本の海上自衛隊が将来インド洋へ出ようとする時、国際社会から自動的に支持が得られ感謝されるという保証はあるでしょうか。民主党を支持した有権者にはそういう認識や反省はあるのですか。

佐藤 あることを期待していますが、寡聞にして知りません。高い授業料を払ってただ今勉強中と考えています。

 

金正日と小沢一郎氏の類似性

洪 小沢幹事長は民主党所属議員に向かって、事実上政府提出法案以外に議員立法はするな、と指示を出したと言われています。が、国会議員は所属政党の党員である同時に、国民から負託された立法機関のメンバーです。憲法も改正できる権限を与えられている。それなのに一政党の幹事長が、議員立法活動を制限することがあり得るのか。さらに驚くのは党内からも、マスコミから反論も批判も上がっていません。北韓では憲法の上に労働党の規約があって、その上に独裁者の「お言葉」があるのを連想させる。外国人から見ていると恐ろしい現象です。

佐藤 小沢氏の例の天皇陛下への「面会強要事件」もそうだし、今話のあった件も本質において個人独裁の極めて危険な傾向であり、要注意です。

 今ひとつ民主党は政治優先とか、政治家が官僚を支配すべし、と言っているが、これも可笑しい。憲法は、内閣や国会や他の憲法機関も官僚と同様に法律によって国家と国民に奉仕するとあって、政治家が官僚を支配するとは規定していません。アジアで一番長い民主主義の歴史を持つ日本で、こういうことがなぜ問題にならないのか。私の目には不気味に写っています。理解できません。

 先ほど佐藤さんが検察を批判されましたが、実は、李明博大統領もおなじことやっているのです。李大統領は1223日、金大中・盧武鉉時代の左派人士を大挙参加させた「社会統合委員会」を発足させました。「社会の統合」を、法治の確立でなく、政治的妥協を通じて接近することは明らかに間違いで、典型的なポピュリズム的発想です。法治の「反対」がポピュリズムだから、ポピュリズムを通じての法治の確立は期待できません。委員会を作るとしたら、「順法委員会」です。

李明博大統領やハンナラ党は、左派(金大中・盧武鉉勢力)との「中道左派連立」路線、つまり「社会統合」で来年の地方選挙などに臨もうとするようですが、憲法と法治を無視してきた親北・左翼勢力との提携は、社会統合でなく自由民主主義と法治を危うくするだけです。

 

人間性の破壊

佐藤 政権交代で、日本人のもつ弱さの側面が顕在化してきたと見ている。長い間日本を支えてきた価値基準やシステムが揺らぎ崩れだしています。

 外から見れば、有権者は民主党を支持して政権を取らせたというよりは、自民党を戒めるために民主党に投票した。それと民主党がポピュリズム(大衆迎合)で子ども手当てなどバラまきの約束をした。 確かに所得で格差が広がり、将来への不安が広がったところに、その全ての責任を自民党や官僚に負わせるのに成功した結果と私は見ています。

佐藤 問題は不安をどう解決するかと言うことです。民主党は「コンクリートから人」にカネを使うと主張し、それらしき予算を編成したが、国民にカネをばら撒けば票は集まる。しかし、困難に直面したとき自分の力で解決していく。国が危機に直面したときは国民が団結して困難打開に当る。これが個人にとっても、国家にとってもっとも大切な原点です。民主党のばら撒きはこれをスポイルしてしまうのです。子ども手当てを支給したら本当に少子化が防げると思っているのだろうか。

困ったら政府に(誰かに)文句をいえばよい。自分で努力することを放棄する人間を大量に作りだす政策だ。 社会主義国がなぜ破綻したのか、この人たちは何も勉強していない。

 民主党の政策は、競争と拡大再生産より平等と分配を強調する、左派ポピュリズムだということを、国民(有権者)は理解し自覚しているのですか。

佐藤 現時点では理解していないと思います。

洪 それは困ります。今、民主党がやっている政策は、実は、金大中・盧武鉉政権の政策そのものです。民主党幹部の総てではないが、金大中・盧武鉉政権に親しみを持つ人がいます。私から見ていると、民主党だけでなく自民党の中にも、人間の主体性を駄目にする韓国の左派とダブって見える人々が少なくありません。

 

認識には課程がある

佐藤 普天間問題は、日本がアメリカと組むのか、中国と組むのか、首相も国民も選択を迫られています。ここで初めてわれわれにとって、本当に誰が味方で、誰が敵か、その手先は誰かが明らかとなっていくはずです。人間には、認識には課程があると見ています。

 ただしこれには条件があって、自民党も含め心ある国民が、左派ポピュリズムと戦わなければ勝てません。小沢一郎氏の天皇陛下への「面会強要事件」は憲法違反に当たる。小沢氏に対し国会議員辞任要求の署名運動を展開すべきです。自民党の影が薄い、と言う声がいたるところで聞かれますが、私は、谷垣禎一執行部は保守ではなく、民主党の政策とどこかで通じている中道左派なのか、と考え出しています。

 12億円余のカネが口座に振り込まれてきているのを知らなかった。そんなことを言っている首相を辞めさせることが出来ない。憲法に違反し、天皇陛下を支配しようとしている小沢一郎氏を追い詰めることが出来ないようではどうしようもない。戦わない人間、そして戦わない政党には未来がないことは言うまでもありません。

洪 韓国はもっと深刻な状況です。自国民を大量餓死させながら作った原爆をもって韓半島から自由民主主義を抹殺しようとする独裁者金正日を制圧・除去する覚悟が見えません。南韓の助けを切望している北韓の2000万人の同族を救おうとしません。この恐ろしい無気力や利己主義は、韓国人の精神力を殺ぐため共産主義勢力やその手先になった左派知識人などが行ってきたプロパガンダの結果です。

 最近、ソウルでは、この長い間左派が構築した破滅的精神構造を清算し健康な社会を復元するために右派(真の保守)のプロパガンダ司令部を創設しようとする動きが現れつつあります。常識と無知、知性と反知性、文明と野蛮の戦いです。

佐藤 長時間有難う御座いました。

 

読者の皆さん、健康で新しいお年をお迎えください。

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北送事業と朝総連の消滅

  「北送事業」は、東西冷戦時代に自由世界から共産独裁体制へ集団移住した唯一の悲劇的事件だ。金日成・金正日王朝は、彼らの閉鎖的な暴力体制を維持するための奴隷労働力として北送事業を推進した。同時に北送者とその家族を人質として朝総連を搾取・収奪した。

    特に、金正日は自分の権力構築過程での秘密資金を調達するため組織的に朝総連を搾取した。金正日の外部世界への依存と搾取の中毒症は、朝総連搾取から始まったと言えよう。

90年代に入り本格化した「脱北」は、南・北間の自由と独裁体制間の競争に対する北韓同胞の審判だが、大規模の「脱北」は実は日本で始まったと言える。そしてその遠因は他でもない北送事業だった。

    「北送」開始から50年が経った今日、朝総連系は当時の5%程に減った。事実上の消滅だ。これこそ北送事業や「首領独裁体制」に対する朝総連同胞たちの反撃で、抵抗と拒否、日本においての「脱北」だった。もちろん平壌側はこの事実を徹底的に隠している。「首領」の直接指導による「海外同胞事業」の惨憺たる失敗を到底認められないからだ。

    消滅しつつあった朝総連がまだ残っているのは、金大中と盧武鉉が朝総連組織の延命を助けたためだ。金正日と朝鮮労働党と朝総連には北送事業の罪過は問わねばならない。「民族共助」という詐術に騙されて、北送事業を謝罪もしない朝総連と接触・交流する民団員は、北送者と北韓同胞、そして朝総連組織から脱退した数十万の元朝総連同胞の敵になる。(2009.12.10)

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東京韓国青年商工会が、「朝総連系の青年商工会」や東京青年会議所と一緒に合同講演会および懇親会を開催するという。「在日社会」では、いつの間にか民団系と「朝総連」系の「接触」は、半ば「日常的」現象のようになった。だが、「日常的」になれば何でも許されるものか。そうでない。間違いや悪事は仮に「日常的」に繰返されても許されてはならない。

 

多くの「在日」は「朝総連」を見誤っている。朝総連組織やその忠誠分子らに対する問題意識があまりにも低い。「接触」は良い相手でこそ健康な接触になる。嘘は諸悪の根源だ。嘘吐きと日常的に接触して、それで嘘吐きに日常的に騙され続けると、やがては不良な相手によってでなく、自分が自分を騙すようになる。朝総連組織の正体は、悪の化身である金正日独裁に忠誠する偽りと犯罪の組織だ。従って接触や和解の対象でなく、矯正と指導の対象であるはずだ。

 

今度の「合同講演会」は歴史認識がテーマだという。ところが、歴史を観念的に見ると歴史から何の教訓も得られない。今まで、価値観や歴史観で正面衝突してきた民団と朝総連が組織的に「交流」して良かったと言えた結果が果たしてあったのか。

騙す者はもちろん悪い。だが、習慣的に故意に騙される者も悪い。同族を大量虐殺してきた金正日や朝鮮労働党を指導者として仰ぐ朝総連は、この野蛮的「金日成・金正日王朝」の反民族的・反人民的犯罪を支持し讃えたため、「反国家団体」になったのだ。

民団員が、韓半島の歴史上最悪の金正日独裁を支持する朝総連と交流することは、自由民主主義と同族(北韓同胞)を裏切る行為だ。

 

195912月始まった「北送事業」は公称93千人を生き地獄へ送ったが、この50年間、朝総連の勢力は当時の10分の1以下に減った。金氏王朝に盲目的に忠誠した朝総連の反民族的犯罪は数えられない。今の民団員の多数は、「金氏王朝」や朝総連のその反民族的犯罪や嘘に義憤を覚えて大韓民国国籍を選択した過去の朝総連系なのだ。その「朝総連」をなぜ民団員が交流と和解の対象にするのか。

 

朝総連は口さえ開ければ「わが民族同士」をいうが、金正日の核武器や同族虐殺に対しては新型インフルエンザへの懸念の100分の一の公憤もない連中が民族云々するのは可笑しい。

同族への憐憫は、中国で豚一匹の値打ちで人身売買される(脱北した)朝鮮女性に向けられるべきだろう。その中には金日成や「朝総連」に騙されて北送された同胞の子孫がいるかも知れない。在日の有志たちが後継世代に教えるべき歴史だ。

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金大中元大統領の国葬(823)は、韓国社会の深い葛藤構造と李明博政府の脆弱なリーダーシップを改めて浮き彫りにした。

廉恥というのを全く知らない前職大統領側の強情と、法と原則と常識を無視した李明博大統領の独善的決定-その場凌ぎの打算的(善心)決定は、大多数の国民に何とも言えない挫折感を与えた。

一言で、李大統領は国民の常識と法感情へ挑戦した。愛国・保守団体を中心に展開された「国葬ボイコット運動」にほぼ全国民が同調したのも当然だ。自殺した刑事事件の被疑者(盧武鉉前大統領)に対する国民葬に続き、とんでもない「国葬」を国民の圧倒的多数は支持しなかった。六日間の「国葬」期間中、弔問客は70万人(人口の1.5%程)に過ぎなかったという。三ヶ月前と同じく、放送や新聞などが総力を挙げて他界した前職大統領を美化したのに、である。

青瓦台筋は、李大統領のこの「猟奇的」とも言える決定に対して、「地域主義政治を完全に絶ち、新しい国民統合の時代へと進むべきだという意志が主な背景」と説明した。もっとも、李大統領は、今月の光復節慶祝辞の中で、大統領直属に「社会統合委員会」を設けると闡明した。

だが、李大統領の「決定(選択)」は錯覚だった。社会統合どころか、分裂と不信だけを齎したからだ。李大統領は国葬を決めれば、民主党をはじめ、「従北勢力」の協力が得られると期待したのかも知れない。だが、野党や「従北勢力」の目標は、国葬でなく、金大中路線(6.15宣言)の継承である。国葬を献呈すれば、金正日との連合勢力が李明博政府に協力するはずと本当に思ったのか。李大統領は「社会統合」のためなら、憲法と衝突する「6.15宣言」まで継承するつもりか。

何れにせよ、憲法を踏み躙った前職大統領への国葬は、李明博政府を超えて、韓国の歴史上の汚点である。従って、この汚点を正すのも歴史的課題になった。

 

だが、歴史的課題のみが問題でない。と言うのは、看過できないもう一つの安保懸案が浮上してきたからだ。李明博政府が、発足以来の対北政策を「金大中国葬事態」を前後にして、根本的に転換しようとしている点だ。

つまり、北側の2度目の核実験に対する国連の制裁決議に積極参加を表明した李明博政府が、オバマ政府から対北「包括的パッケージ論」が出るや、これに呼応して「対北支援案」を言い出した。金大中の臨終を待っている間に行なわれた、クリントン元大統領や現代グループの玄貞恩会長の平壌訪問、そして、李大統領の元大統領へのお見舞いなどを契機に、いつの間にか南北関係の雰囲気が変わった。

 

現職大統領の対北政策が、どうして平壌と共助した金大中側に動かされるのか。これは、3年前に、金正日が核実験をした後、盧武鉉前大統領が対北態度を硬化させようとしたが、金元大統領の反撃に屈した時を彷彿させる。敵に逆らえない(弱点や脅迫などの)事情でもあるのか。

 

李明博政府は、アメリカの対北政策に追随しそうに見える。だが、韓国とアメリカは、中長期的な対北政策や戦略目標が必ずしも一致すると言い切れない。当面の北核問題に限っても、アメリカでは、北の核武器の完全廃棄より、不拡散をもって金正日と妥協を主張する意見が根強いのが現実であるからだ。

 

李大統領の安保観は本当に不安だ。北側が核ミサイルの在庫を増やしても、「韓米連合司令部解体」の合意を見直そうとしないからだ。万一、同盟国のアメリカが北の核武器を認めながら連合司令部を解体すれば、韓国の安保は決定的に脅かされる。なのに、李大統領は、光復節慶祝辞(815)を通じて、北へ通常軍備の軍縮を提案した。今や、国民の信頼を決定的に失いつつある李大統領の安易で軽薄な一連の決定を正すことが、韓国の安保の最重要課題になったと言わざるを得ない。

 

平壌側は、金大中「国葬」を逃さず、労働党の対南工作指導部を「弔問」に派遣し、李明博政府を国連の対北制裁体制から切り離す雰囲気作りに成功している。周知の通り、北側の「対南戦略」とは政策でなく工作が本質だ。そして金正日の当面目標は、李明博大統領に「金大中路線(6.15)」を認めさせることだ。

 

言うまでもなく「6.15共同宣言」や「10.4平壌宣言」は大韓民国の憲法と衝突する。即ち「6.15宣言」の問題とは憲法問題なのだ。法治国家である以上は、「6.15宣言」が存続するためには憲法を改正せねばならない。憲法改正ができない、改正してはならないなら、当然「6.15宣言」などは直ちに破棄すべきだ。もし、李明博政府が反憲法的な「6.15宣言」を承継すれば、そのような反憲法的政府は弾劾されねばならない。

 

韓国が国連の対北制裁決議を無力化したら、韓国は国際社会で信用を失い、韓・日の共助も不可能になる。李明博政府の漂流や安保放棄は、国会の過半数を占めているハンナラ党にも共同責任を問わねばならない。もちろん、愛国や安保に対して無関心や事勿れ主義でいられる国民も、自由と繁栄を享有する資格がないのは言うまでもない。

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