対談 洪熒・佐藤勝巳(2010916)

 

添付画像
佐藤 9月上旬に「朝鮮労働党代表者会議」(直訳すれば「党代表者会」ですが、日本語になじまないので「会議」とする)を開催すると既報のごとく朝鮮労働党政治局の名義で623日公表しました。914日現在、いまだ開催されていません。15日までが上旬などと言うばかばかしい話が韓国で言われていますが、独裁者の気分で、会議のドタキャンなどは珍しいことではありません。問題は理由です。

 

 金正日の体調に問題はないのか?

洪 ソウルでは、金正日の体調が悪いため党代表者会の開催が遅れているという見方が多いですが、912日付朝鮮中央通信は、金正日が中国との境の慈江道満浦市にある「満浦運貨工場」(*軍需工場)を現地指導したと報道しました。恐らく、平壌側は金正日が不調で慈江道内の別荘で休養している、という内外の観測を払拭するため、満浦市の軍需工場などを「現地指導」の写真を公開したのではないかと思われます。

 

佐藤 ソウルなどでは党代表者会議がいつ開かれるか、幽霊の息子たちの一人が「後継者」として登場するのかと、息を潜めて見つめ、あれこれ推測しているとき、当の「将軍様」は国境のどこかの別荘で休養。慈江道満浦市で現地指導している。思わず笑いたくなる現象です。北らしい、地球は「将軍様」を中心に回っているという、「主観的で楽天的」な非常に興味ある行動です。

 

訪中、隠れた目的

洪 北は、いつもお祝いの日には、国民に何か特別にモノを下賜(かし、身分の高いものが低いものにモノなどを与えること)してきました。今回予告通りに党代表者会議が開催されないのは、党代表者会に参加する代表や人民に下賜すべき「お祝い品」が用意できなかったため、ということも考えられるのではないか。金正日の8月訪中の目的は、本ネットで二人の対談「金正日訪中“6者協議”再開の謀略、上・下(989)」で触れたように、オバマ政権の抑止力行使にどう対処するか、と言う緊急課題のほか、党代表者会議の際、金正日がお土産として人民に下賜するモノを中国に無心に行ったという、今ひとつの課題もあったと思います。

 

唯一指導体制で党組織が麻痺

佐藤 国民に物を配ることが指導者の重要な「権威」付けは金日成時代から、あの国の政治文化です。それが出来ないから、代表者会議を延期、または中止と言うことは大いにあり得る話です。

ただ、金正日はそうかも知れませんが、他の幹部達は金正日の体調に急変が起きたら、後、どうなるか(あるいはどうするか)と言う深刻な問題を抱えています。

党代表者会議で党中央委員が選出されると、同中央委が書記局員、政治局員、政治局常務委員を選出することになる。世の中は、ポストに座る人によって政治が大きく変わります。共産党組織は事前に党組織が候補を決めて会議に臨みます。「大会」とか「会議」は単なる承認のセレモニーに過ぎません。

朝鮮労働党は、党大会が30年間も開かれなかったし、中央委員会の全員会議も17年間開かれていません。当然のことながら、道()単位、市や郡単位の党組織の大会も開かれていません。末端の細胞の総会も開かれていないはずです。

党規約では、各級党組織の指導機関は民主的に選挙することになっているから、各級地域党の最高指導機関は、該当党委員会の総会で選出させます。だが、「唯一指導体系」の下で、党規約上のこういう「民主的」手続きは完全に停止(事実上廃止)され、すべてを中央党の組織指導部が一方的に指導してきたことは周知の通りです。

つまり、金正日が党権力を掌握してから4半世紀、世襲独裁体制の下、2百数十万の党員は独裁者の走り使いになり下ったのです。党規約でいう党の機能は完全に麻痺・退化しました。今回各地域で党代表者会議に出席する「代表者」を選出したという話も伝えられましたが、党代表者会議に参加する最低数百人と推定される代表者リスとを組織指導部が作成したのでしょうか。国防委員会が最高の権力機関と決定したのは昨年の11月です。このリスと作成は国防委員会ということになります。この関係も全く不明です。

 

誰が、誰に金正日の命令を伝えるのか

佐藤 北では、金正日の命令と言えばなんでも通りますが、その場合党幹部の誰が、例えば張成沢、呉克烈か、組織指導部、国防委員会か、誰がリスとを作成し、金正日の承認を得るかによって、中央委員、政治局員などの顔ぶれが変わってきます。ここが重要なポイントです。自分の息のかかった人間を中心に集めることも可能だからです。その辺がどうなっているのか、全く不明です。仮に、反対派からクレームがついて「代表者の構成」が混乱して、党代表者会議が延びている可能性は否定できません。

 

党人事の特別な意味

 金正日が生きている限り、政治局がどう構成され、誰が「後継者」にされても、金正日独裁は変わりません。だが、これからの党代表者会が決める党指導機関は、やはり特別な意味と役割を持ちます。それは、金正日が死ぬと、政治局と政治局常務委員会が党の最高権力機関として機能し始めるからです。

まずは、「唯一指導」という一人独裁から、次の体制が定着されるまでのその移行過程を管理するのが政治局の仕事になるでしょう。例えば、大統領中心制の国で政権が交代する時の「政権引継ぎ委員会」のような存在です。朝鮮労働党独裁の持続を願う勢力にとって、この新しい「政権引継ぎ委員会」を押さえることは彼らの死活の問題だと思っているはずです。

もちろん、労働党内部の権力闘争の結果がすべてを決めるわけではありません。朝鮮労働党そのものが内外からの挑戦に直面するからです。この話は長くなりますから別に機会にしますが、とにかく、ポスト金正日時代の労働党は、まずは政治局が中心的存在になるしかないでしょう。

 

胡錦濤、改革開放促す

佐藤 そこでたちどころに問題になるのが経済です。中国の胡錦濤が827日、金正日との会談で、経済の発展は自力更生でなければならないが、対外合作も切り離すことはできない。これは時代の潮流であり、急速な国家発展の必須の道である。中国側は、朝鮮側の安定維持のための経済発展、民生改善への積極的な措置を尊重し支持する」(92日新華社通信)と、明確に「潮流」であり、「必須の道」だと言い切っています。労働党幹部の中に、この主張に同調する幹部が無視できない程いると、前から伝わってきていました。この考えは金正日を中心とする朝鮮人民軍の「先軍政治」とは真っ向から対立する考え方です。

ポスト金正日を念頭に置いたら、今回の代表者会議での党人事は、最初から路線対立を内包したものです。ですから、代表者会議の党人事は党幹部らにとって自分の運命を左右する重大なものであり、人事の意見調整に手間取っている可能性があります。

金正日は自分の死後のことなど考えていませんが、党幹部や中国はそんなわけには行きません。いま一つ張成沢などの党幹部達と金正日との間に、この代表者会をめぐり十分な意思統一がなされていないのではないか、との疑念も湧いてきます。

いくらなんでも今回の党代表者会議は「ポスト金正日体制確立を目指すもの」と言うことはできません。形式論理で言うなら、党規約に基づく党代表者会の招集事態は「唯一指導体制」の否定です。このへんが金正日と幹部達の間でも、どの程度の意思疎通があったのか。いずれにしても鋭い矛盾が顕在化したことは間違いありません。

 

なぜ、同じ手口を見抜けないのか

佐藤 ところで金正日は、先月の満州訪問後、韓国に対して拿捕した漁船を「無償で」釈放し、秋夕を期して代償を求めず離散家族の再会を提案しました。これは、中国側が、金正日が望むような援助を約束しなかったためです。生かさず殺さずの中国の姿勢は変わっていない。だから、金正日はモノが取れそうな李明博政権を揺さぶるわけでしょうが、李明博大統領は情けなくも金正日に甘く見られたものです。

 

洪 李明博政権は、天安艦事件で46名もの犠牲者まで出たのに、金正日への膺懲・報復を実行しませんでした。逆に、中・朝が、欺瞞的な「6者協議」を口にすると、水害に対する人道援助と反応しています。

平壌が(アメリカの傀儡と罵ってきた)ソウルに対して柔軟な態度を取るときは、アメリカとの接触が駄目な時だけです。

今回の離散家族の再会提案などは、アメリカの断固たる姿勢でどうしようもない北側が、南北首脳会談に未練を持つ李明博大統領を引きずり込み、援助を引き出し、国連や国際的な制裁を無力化するための「撒き餌」です。彼らが数十年間駆使してきた古典的戦術・手口そのものです。

だから、こういう時平壌側に呼応する行為は、(韓米)同盟関係を裏切る行為と言われても当然です。

 

 全体主義と共産独裁を終らせなければ

 韓国の愛国保守勢力から見れば、この30年間、金正日は皮肉なことに「唯一独裁体制」で朝鮮労働党の機能を麻痺させました。だから金正日の死こそ、彼が築いた野蛮的暴圧体制と朝鮮労働党を解体して、奴隷状態の北住民を解放し、北の非核化を実現するまたと無いチャンスです。

「朝鮮労働党」特権層の既得権や、失敗国家()を利用する中国共産党の覇権主義のため、100年間植民地の北韓の現状維持を認めるわけにはいきません。「党代表者会」が開催されても、されなくても、失敗した封建世襲独裁、人権地獄、テロ基地など悪と不義は終焉させねばなりません。

 

佐藤 繰り返し言及してきたことですが、民主党政権の間違った自虐史観などから早く目覚めて、東アジアの現状変更への動きに積極的に対応すべきです。日本の安全と繁栄のためにも、北の人民の解放の好機を逃してはなりません。それが拉致奪還と非核化に繋がるのです。何より政治家たちの自覚、メディアの現実認識の正常化が望まれます。

 

 

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破防法上の監視団体

佐藤 総連は「民族学校」の学生たちを、「朝青」、「留学同」などに組織し、政治的行事に動員します。「民族的」対立を煽り立て、暴力と無理押しを正当化する行動を先頭に立てています。総連とその構成員は数多くの違法活動を繰り返していますが、この学校はそれが問題になると決まって生徒に「民族」弾圧だと「教育」し、実践させています。

総連が自慢する「朝鮮大学校」は、海外では唯一の「首領様(金正日)の革命戦士」を養成する教育機関ですが、朝鮮高校生はこの朝鮮大学校への進学を準備する下部の教育機関です。「首領様の革命戦士」(朝鮮大学校出身者)が、高校生の指導に当たっていることは言うまでもありません。

「首領様の革命戦士」を養成する教育機関を、日本はどうして国内に存在させているのか。いや、なぜ国内に朝鮮労働党の存在を許しているのか。総連も朝鮮学校も破防法の監視対象なのですが、政府には、国家主権が侵害されているという自覚が全くありません。雑誌「現代コリア」は1980年代後半から朝銀信用組合の実態を暴露し、「朝銀」への公的資金投入に反対し続けてきました。しかし、自民党政権は耳を貸しませんでした。耳を貸したのは、20006年に出現した安倍晋三政権からです。

 

 朝総連側は、いわゆる「民族教育権」についての根拠として、世界人権宣言(2条、26)、国際人権規約(A規約第13)、甚だしくは日本国憲法(26)や教育基本法(3)まで動員しています。自分たちが拒否し、戦い、破壊しようとする「敵」の価値や法的体系に保護を求める自己矛盾や欺瞞を平然と行っています。

北の人権状況、脱北者、特に数万円で中国各地へ人身売買される朝鮮の女性や拉致被害者の問題からは目を向けず、なぜ「世界人権宣言」とか「日本国憲法」など云々出来るのか。朝総連は日本に対して「権利」を要求する前に、北の同族の人権、北へ帰還した身内の人権のために金正日に立向かうべきではないでしょうか。

佐藤 彼らは「敵の武器を奪って敵を倒す」というパルチザン(ゲリラ)戦法のつもりで「世界人権宣言」などと言っているのでしょうが、いくらなんでも民主党は北の核開発を容認するとか、拉致問題をいい加減に取扱うことは、もう出来ません。一番大きな変化は、金正日政権が貧乏になって、日本の政治家を買収できなくなったことです。金正日政権に対する経済制裁の効果はこの面からも評価できます。

 それにしても日本には言論の自由があるのに、どうして朝鮮労働党が日本国内で活動している事実を報道しないのか、日本社会の常識と自由民主主義の質が気になります。

 

思考能力、対応能力の劣化

佐藤 労働党の活動を云々する以前に、報道側に大きな問題があります。それは各種学校への授業料支援についてです。総聯の学校は「各種学校」です。しかも、法的に教員資格の無い教師がほとんどです。201051日現在、各種学校数は1467校あります(文部科学省専修学校教育振興室を取材)が、朝鮮学校以外の各種学校で授業料支援が問題になっているところは皆無です。もし政府が支援を決定したら、法の前の平等が崩れてしまいます。ところが取材記者たちは、逆差別が生まれることを政府が率先してやろうとしているのはなぜなのかという疑問・問題意識も持っていません。この国はあらゆる分野に劣化が起きています。

 

観念的な歴史認識

佐藤 金正日政権が日本人を拉致したことは、2002年金正日自身が認めた以来世界中が知っています。また金正日は2006年と2009年に原爆実験を行い、これも全世界が知っています。核・ミサイルの向く先が韓国と日本であることを金正日は隠していません。この事実を民主党政権が知らなかった、いや知ろうとしていなかったから、米軍基地を沖縄県外に移設するという、とんでもないことを鳩山前首相が言い出したのです。

沖縄の米軍基地は金正日政権と中国共産党政権などへの抑止力として存在するものです。菅直人氏は鳩山内閣の副総理、官房長官の仙谷氏は閣僚でした。鳩山氏と思想的に違うはずがありません。普天間基地移設問題、今回の菅首相談話、朝鮮高校生への授業料支援問題は、民主党政権の「贖罪意識」に基づく、観念的歴史認識から出てきた誤った政策なのです。

あの「談話」の中で日韓の未来志向に言及した箇所がありますが、金正日は今年の3月韓国の哨戒艦撃を撃沈し、さらに韓国に戦争しかける、724日には核兵器の使用まで口にしています。それに菅談話は一言も触れていません。なぜか。植民地支配に対して「贖罪」し、金正日に「謝罪」しているから言及することすら出来ないのです。あの談話は本当に国を滅ぼす歴史認識に裏付けされている危険極まりないものです。

深刻なのはこの亡国の歴史観は民主党だけのものではなく、朝日新聞、岩波書店、社民党、共産党、連合などの労働組合、高級公務員、自民党の一部にも存在していることです。治らない病気を宿痾(しゅくあ)と呼びますが、正しくそれです。亡国を回避するために、非科学的な「贖罪意識」は目的意識的に戦う必要があります。

 

義憤も公憤もビジョンもない日本社会

佐藤 また、菅総理は「談話」の中で日本人が拉致されたことに一言も触れていません。主権や人権を侵害されているのに、民主党政権には侵害されたと自覚も憤りもなく、侵害している集団に国民の税金で援助するというのだから呆れます。今回の政権交代によって朝鮮問題の質は、19909月、20年前の金丸訪朝時代に戻ったという印象は拭いきれません。

「菅談話」は、核武装に狂奔している北の独裁体制に対し、日本の安全、民主主義による統一、非核化を断固求めるべきでした。拉致の奪還にも触れず、「贖罪」などの繰り言を続ける日本政府は、世界中から馬鹿にされるのが落ちです。

 

北を植民地から解放

  「菅談話」が植民地支配を本当に「反省」するなら、反省の上で未来に向けて何をなすべきかを表明されたらよかったという気がします。現に、北は100年前日本の植民地になり、65年前(1945)恐怖のスターリン主義が移植され、南北が分断された。北の人民は今100年前よりも悲惨な状況に置かれています。つまり北はこの100年間ずっと植民地状態が継続されてきたのです。

これは事実です。「民主主義や自由、市場経済といった価値を共有する最も重要な緊密な隣国同士」(管談話)と本当に思うなら、北を植民地から解放することが談話の中心課題にならなければ、論理的にも現実的にも「緊密な関係」の中身が虚しく聞こえます。

韓日両国の指導者に求められるものは、未来に向けて安全と希望へのビジョンです。

 

アジアに自由と民主主義の実現を

佐藤 この100年間、日本も韓国も自由民主主義国家に生まれ変わりました。日韓はもうそれ以前の体制に戻ることは不可能です。日韓両国の前に自由と民主主義を脅かす勢力が現われれば、「東アジア共同体」などという観念論ではなく、両国はその脅威と具体的に戦い、北だけでなく、自由を望む大勢のアジアの人々に自由を保障するために、力を合わせねばならないと思います。

 

菅首相は、827日朝鮮高校授業料支援問題を先送りし、党の政調会に検討しなおすよう指示したという(産経新聞828日付)

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  1. 2010/09/06 04:08  コメント固定リンク  編集/削除  コメント作成

    この議論を見ていていつも思うのは、なぜ韓国政府はこのことを座視しているのかということです。韓国籍が半分もいるのにあまりにも無責任だ。自国民にスパイ教育を施す機関をなぜ放置するのか?また文世光事件など起こされては日本にとってもいい迷惑です。自国民の教育に責任を持たないなど、棄民政策どころか反韓国政策もいいところです。韓国政府は朝鮮学校の教育課程に介入するべきでしょう。韓国が「同じ民族」として介入する方がやりやすいし(まさか民族教育への介入とは言わないでしょう)、日本が下手に教育課程に介入すると韓国前政権の人脈が跋扈する国連機関を使って人種差別と非難されますからね。それに、朝鮮学校を「正常化」することは韓国人にとっても韓国政府がお墨付きを与える教育機関が増えることは子弟教育上メリットが大きいと思います。日本としても韓国が「品質保証」してくれるのなら援助もしやすい。韓国政府は座視していないでこの件に積極的に介入するべきでしょう。

  2. 2010/09/06 23:13  コメント固定リンク  編集/削除  コメント作成

    まず、在外韓国人にも住民登録番号を義務付けるべきですね。



 

                          対談;佐藤勝巳 洪熒 

 

佐藤 民主党菅政権が、高校授業料無償化の一環として総聯の朝鮮高校生へ授業料を支援するという動きを続けていますが、ホンさんどう見ていますか。

 

 洪 民主党政権がなぜそういう発想をするのか私のほうが逆に聞きたいです。

 

自虐歴史観

佐藤 時代によって違いますが、高校授業料補助問題の背後には、「戦後の民主主義教育」が日本近代史を悪だと規定し、全否定してきた経緯があります。そういう歴史観を持つ仙谷由人氏が官房長官ですから、朝鮮高校生の授業料を支援すべし、という発想は当然生まれます。植民地統治に対する「贖罪意識」は、一見「良心的」のように見えますが、歴史の評価は当時の国際関係とその時の価値観で判断すべきものです。現在の価値観で過去を振り返り「謝罪」など非科学的で、ナンセンスな歴史認識です。従って朝総連高校生への授業料援助など100%誤りの政策です。

 

 朝鮮高校の授業料補助問題に対して産経新聞以外のメディアはほとんど報道しませんが、第一線で取材している記者達もその「贖罪意識」に影響されているのでしょうか。

 

胡散臭いから触らない

佐藤 仙谷氏は1970年の「安保闘争」のとき、東大の学生で、安田講堂籠城組です。「贖罪意識」はあの世代が最初で最後でしょう。若い記者と付き合いがないから分かりませんが、「贖罪意識」とは無縁ではないかと思われます。記者たちが、朝鮮高校の授業料支援問題に関心を持たないのは、そもそもメディア各社の社内で韓半島問題がマイナーで、在日朝鮮人高校生の授業料支援問題はさらにマイナーで、そのうえ胡散臭い。触らないほうがよい、というのが現実に近いのではないかと思います。

 

「民族主義の扇動と欺瞞」

洪 総連は彼らが持っている学校を「民族学校」と呼んでいますが、私は「民族」・「民族学校」という言葉に拒否感を覚えます。民族主義は非常に注意をし、管理すべき劇薬のようなものだと思っています。民族と種族の区別が難しいこともあり、民族を強調するたっめに、決まって他者を侮蔑・差別することになります。だから民族主義が望ましい方向に機能した例は稀です。全体主義暴君や独裁世力が民族主義を打ち出す時は周辺国には破滅的な災いを及ぼします。

20世紀の歴史の中で、ヒットラー、スターリン、毛沢東、金日成などが全体主義・独裁体制の確立や侵略・支配などに民族主義を利用した代表的事例です。

韓国でも「民族」や「民族主義」という言葉がよく使われていますが、金正日暴圧体制を助けるためにこの言葉を使う者が多いです。金日成・金正日王朝は、韓半島の赤化工作に「民族」・「民族主義」という用語を巧みに使ってきました。ところが、金正日は1990年代半ば以降300万人以上の住民を餓死させています。自分が治める民を大量虐殺する奴が民族を云々するのは厚顔・無知以外の何ものでもありません。この一事を持っても暴君たちのいう民族主義の欺瞞が分かります。

しかし、根本的問題は、全体主義や暴圧勢力の「民族主義」を利用した悪のプロパガンダに多くの人々が簡単に騙されることです。果たして「民族」とは最高の価値になり得るのか。「韓民族」は、同じ民族なのに、価値観・イデオロギーが異なったため「6.25南侵戦争」を闘ったし、今も自由と独裁、真実と嘘、善と悪の理念的戦いが続いています。

この熾烈な現実を無視、否定して観念的な民族・民族主義を扇動するのは悪魔的欺瞞であり自由民主主義の敵です。騙す者はもちろん悪いが騙される側にも自己学習不足の責任があります。

朝総聯は平壌の指令によって金日成・金正日一族の暴政を神格化して「民族学校」と名で子供たちを洗脳しています。これは幼い魂に精神的な青酸カリを飲ませるのと同じです。

 

佐藤 日本人で朝鮮半島問題の専門家たちも総聯の学校について知っている人は非常に少ない。総聯なる組織が何をやっているのか、極端に秘密主義の団体ですから、取材も容易ではなく、殆んどの日本人が知りませんね。

 

朝総連という閉鎖的生態系

 洪 そもそもあの学校はなぜ存在するのか。確か、朝総連側は1960年代や70年代の中頃まで学生数を36000とか、4万とか発表したことがあります。実は、あの数字は、総聯の組織員30万人を維持するために必要な生徒数なのです。

 朝総連は根本的に自給自足の閉鎖的組織を目指してきました。自ら築き上げた一種のゲットー(ghetto)の中に引き籠っているようなものと言えるでしょう。そして「民族教育」こそ朝総連組織員を「民族の檻」の中に閉じ込めておくための基本装置でした。

30万人以上の組織を維持するためには後継勢力を育成せねばならず、そのため4万人前後の子どもを教育するためには、約2000人の教師が必要です。教師を養成するためには、何百名の朝鮮大学生が必要で、どれくらいの資金が必要だから、商工人教育と税金対策が必要というような生態系が出来上がったのです。

ただ、元々無理だったこの閉鎖的生態系は生存環境の激変によってこれ以上存続できなくなった。もっとも、朝総連は日々減少する組織衰退のため組織員数も学生数も発表しなくなりました。

 

労働党支配下の「民族学校」

佐藤 この生態系が自然発生的に生まれたものかといえば、そんなことはありません。総聯の中に朝鮮労働党の非合法組織「学習組」(がくしゅうぐみ)が出来たのは帰国運動が始まった1958年です(総聯の大幹部から直接聞いている)。当時「学習組」の責任者は議長の故・韓徳銖です。平壌の朝鮮労働党が、学習組の責任者に闘争目標、獲得目標などなどを指示して来ます。

総聯組織は大衆団体ですから、色々な考えを持った人がいます。それを裏で指導してきたのが、党員(「学習組」)です。学校を運営する理事の中にも教師の中にも党員がいます。彼らは、上部から与えられる教科書を使い、党組織の命令で動いています。あの学校は正真正銘朝鮮労働党の指導下にある学校です。総連は総連組織とは「直接関係が無い」と強弁するが、毎年総連の最も重要な課題は、朝鮮学校への「学生の引き込み事業」でした。第一金日成も金正日も毎年朝鮮学校に「教育援助金」を送金してきています。

 

反逆者を「偉大な指導者」と教える

 日本が問題にすべきは、朝鮮労働党があの学校をどう位置づけているのか、です。誰もあまり触れようとしませんが、朝総連学校は要するに金日成・金正日を偉大な指導者と教えています。

そもそも教育とは科学的真実や良い分別力などを教え培うものでしょう。金日成・金正日王朝の「首領論」は、民は思考能力を持ってはならない、首領の手足に過ぎないことを信じるように強いています。文明社会ではあり得ない、とんでもないことを教えている洗脳教育機関です。

総連は「民族教育」を主張するが、教科書や辞書までが金日成・金正日の「偉大性」を教育しています。20世紀最大の失敗国家、工作国家、テロ国家を作り上げたのか金日成と金正日です。「民族」への反逆者・虐殺者を偉大な指導者と教えるところが朝総連学校です。誰もが分かる歴史的事実を捏造して教え、犯罪と不義を正しいと教える。善と悪の区別能力を麻痺させる「教育」を行っています。

朝総連の幹部や特に教育関係者は、50年前に北を楽園だと騙して同族を生き地獄へ送ったのと同じ犯罪を裁かれる日が遠くないと思います。虐殺者や反逆者を偉大な指導者と教えている学校の生徒の授業料を日本政府が援助する事態は、想像もしたくありません。
駐韓国連軍の後方基地である「普天間基地」問題に加えて、民主党政権が韓国の破壊を誓っている朝総連や朝総連学校をj支援すれば、韓国の愛国保守としては民主党政権を反韓政権と断定せざるを得ません。(つづく)

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월간지 문예춘추(文藝春秋) 9월호에 주목을 끄는 기사가 게재되었다. 大城 俊道(오오끼 토시미찌)라는 필명의 전문가(저널리스트로 소개됨) 기고한 李明博이 (오바마 美대통령에게) ‘普天間(후텐마기지) 韓國(으로) 移設 極秘 提案(극비 제안)”이란 제목의 기사다.

 

大城 俊道라는 필명은 아주 생소하다. 인터넷으로 검색해보아도 필자가 일본인인지 혹은 외국인인지조차 수가 없다. 기사 내용으로 미루어 한반도 문제 등을 관찰하는 아마도 군사 안보분야 전문가로 추측된다.

4페이지에 달하는 기사는 韓美관계의 최근 동향을 정리한 것으로, 정보기관의 보고서를 대하는 느낌이 정도로 사무적 문장이다.

 

요지는, 지난 6 하순 토론토에서 열린 G20회의 개최된 한미정상회담(626, 오마마 대통령의 숙소였던 인터콘티넨탈호텔)에서 공개되지 않는 놀랄만한 이야기가 있었는데, 일본 외교당국은 전혀 눈치를 채지 못했다는 것이다.

해당 부분을 번역, 소개한다.

 

함구령이 내린 이명박 발언이라는 소제목 아래 다음과 같이 이어진다.

<이명박 대통령과 극히 가까운 관계자는, 한미 정상회담에는 밝혀지지 않은 극비부분이 있었다고 증언했다.

북한에 대한 대응과 韓美 FTA 대한 협의 , 양국 정상회담의 화제는 미일동맹의 현상황으로 옮겨졌다. 우선, 이명박 대통령이 이렇게 이야기를 꺼냈다.

 

요즈음의 美日관게, 특히 일본 국내 정치상황의 불안정화에 대해서 우려하고 있다. 특히, 후텐마(普天間)문제를 둘러싸고 미일동맹이 심각한 상황에 빠져들고 있는 가운데, 오끼니와의 美軍 헬기가 불시착한다든지, 미군에 의한 불상사도 잇따르고 있다고 듣고 있다. 매우 걱정스럽다.”

 

오바마 대통령은 이렇게 대응했다.

미일동맹은 계속해서 아시아태평양 지역의 안전보장에 있어서의 초석 역할을 수행할 것으로 믿고 있다.”

 

그리고, 이명박 대통령이 꺼낸 다음 말에, 동석했던 백악관의 보좌관들의 눈이 커졌다.

후텐마基地 문제가 미일동맹에서 최악의 시나리오로 빠져들 경우, 基地 移轉地로서 한국내 시설을 제공할 있다

 

이후 오바마 대통령이 어떻게 대응했는지, 필자의 취재에 韓美 양쪽 당국자들은 밝힐 없다고 하고 있다. 유일하게, 청와대 관계자만이 비록 외교사령이었을지라도, 오바마 대통령이 이명박 대통령의 제안에 감사했을 것임은 상상하기 어렵지 않을 것이다라고 말했다.

 

후텐마기지의 한국으로 이전이라는, 미일동맹을 뒤흔들 수도 있는, 극히 고도의 정치적, 군사적 문제에 대해서, 당국자들의 입은 무겁다. 백악관의 高官은, “백악관 내에서도 정보는 고위층에만 제한되고 있다 함구령이 내렸음을 시사했다.

 

실제로 주일미국대사관에도 정보는 전해지지 않았다. 정도로까지 한미 양측의 당국자를 신경쓰게 만든 것은, “ 발언이 미칠 영향이 너무나도 크기 때문”(청와대 고위층)이다.> (이하 생략)

 

상기 기사에 의하면, 오바마 대통령은, ‘韓美 정상회담  다음날(627) 개최된 美日정상회담에서 이명박 대통령의 제안에 관해 일측에 일체 설명치 않았다고 한다.

 

필자(大城俊道), ‘후텐마基地의 한국으로 이전 아직은 실현 가능성이 낮다고 결론을 내리고 있으나, 상기 이명박의 對美 극비제안기사는 사실여부를 떠나 전문가들의 비상한 관심을 끌고 있다.

 

사실, 후텐마基地(美 해병대 항공부대)는 주한 유엔군사령부의 일본내 후방기지 하나이므로, 일본의 민주당 정권이 한국 측과 상의없이 기지 문제를 악화시킨 것은, 애당초 한국의 安保 따위는 안중에도 없었던 극히 비우호적 처사였다.

 

이런 상황에서, 이명박 대통령이 실제로 주일미군기지의 일부를 한국이 수용할 수 있다고 미국 측에 제안했다면 정말 다행스러운 일이라고 있겠으나, 이명박 대통령의 안보문제에 관한 언행의 진정성은 당장 내년도 국방비를 어느 정도 늘이느냐에서 일차적으로 검증될 것이다. (2010.08.18)

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対談 洪熒・佐藤勝巳(2010730)

 

重視すべきは安全と生命だ

洪 日本社会の一部に、重大な犯罪で有罪を言い渡された外国人の入国を日本の入管法は禁じているのに、元テロリスト・キムヒョンヒの入国を認めたのはけしからんと言う人々もいます。また、キムヒョンヒが日本の旅券法に違反したとの指摘もあります。

 

佐藤 「救う会」の幾つかの組織も、入国許可はけしからんと声明を出していますね。

 

洪 そういう考え方はおかしいと思います。キムヒョンヒの証言で、日本人・田口八重子氏が拉致されたことが判明、日本人拉致が公然化しました。キムヒョンヒの役割の大きさは誰も否定できないはずです。その彼女が、拉致問題解決のために日本政府が入国を必要とする場合は、今後もありうることですから、特例として閣議決定でもすればよいのではないでしょうか。

 どこの国でも、国家の安全と国民の生命を守ることが最優先です。なぜ形式論で入管法がことさら強調されるのか。主客が転倒している馬鹿げた認識だと思います。

 

佐藤 入管法は、法務大臣に外国人の入国と在留に対して強大な権限を与えています。昔、外国人を「煮て食おうと焼いて食おうと勝手だ」と発言して物議をかもした役人がいましたが、その権限は今も変わりません。彼女だけではなく、拉致問題解決の過程で、今後も色々の場面が予測されます。法務大臣が当該の人を入国させることが国益にかなう、と判断すれば、与えられた権限を行使すればよいのです(法務省はこういう事案は事前に首相官邸と打ち合わせをします)

前回の対談でホンさんが指摘したように、キムヒョンヒが、金正日の悪魔の正体を暴露するための入国なら、拉致に対する公憤を国民が共有化できるのですから、法務大臣は裁量権を行使し、入国を認めるべきです。こういうときに入管法違反云々など一般論を主張するのは、拉致の解決を真剣に考えている人達とは思われません。

ただし、今回のように大ブルジョワジーの別荘で手料理を作り会食するために、法務大臣の裁量権行使などナンセンスのー言につきます。

 

洪 そもそも、全体主義や独裁体制による無差別拉致との戦いは、刑事事件ではなく、本質的にはテロリズムとの戦争なのです。自由民主主義や法治主義そのものを否定する「国家権力」や集団に対しては、偏狭な法治主義では対応できません。現に今までテロの首魁(しゅかい)・金正日体制との交渉・協商に成功した例があったでしょうか。日本の拉致救出が実現できないのが典型例です。

こういう現実から教訓を学ばず、一般の誘拐・拉致事件を取り扱うような刑事裁判的な感覚で物事を考えると、今後も金正日に勝てません。

 

米・中の熾烈な戦い

佐藤 日本が拉致についてのバカ騒ぎをしているとき、東アジアでは大変なことが起きています。725日から、米第七艦隊の空母ジョージ・ワシントンが日本海で韓米合同軍事演習を始めました。元々この軍事演習は西の海、黄海でやることになっていたものですが、中国の激しい挑戦で、演習場が東の海、日本海に移ったという経緯があります。ホンさんはこの事実をどう見ていますか。

 

洪 中国は北の哨戒艦「天安撃沈事態」を契機に、東アジアは俺の縄張りだ、アメリカに勝手なことはさせない、と宣言しました。中国側の政策(戦略)決定のプロセスはよく分かりませんが、非常に唐突な動きです。国連安保理を強引な外交で「無力化」すると同時に、黄海での空母ジョージ・ワシントンの軍事演習は許さないというだけではなく、中国自身が、先に軍事演習(示威行動)を行ないました。アメリカに対する公然たる挑戦を始めたのです。この地域の新しいルールを自分が決めるという覇権行動です。

 アメリカはこの動きに対して、相当慎重に検討した形跡が見られます。その結果、空母ジョージ・ワシントンの訓練を東に変えました。アメリカの対応を戦略的・戦術的にどう捉えるべきかは、検討の時間が必要でしょう。

 

200口座をピンポイントで閉鎖

佐藤 その見極めはなかなか難しいところですね。今アメリカが北に対して用意している制裁は、金正日を始めとする高官や、マネーロンダリングの疑いがある200口座をピンポイントで閉鎖させることです。例えばアメリカは、ある国のA銀行のB口座が、北朝鮮の麻薬取引に使用されている疑いがあると判断した場合、当該国に通告口座閉鎖を要請します。銀行が断れば、非友好的銀行としてアメリカの銀行に取引停止をさせる。バンコ・デルタ・アジアにやった制裁と逆のやり方です。

このやり方には、他の預金者に迷惑をかけず、北を締め上げることが出来るという利点があり、中国は手も足も出せない上に、金正日政権を締め上げることが可能です。

 

 アメリカの対応は当然です。平壌側は色んな面でいわゆる「レッドライン」をはるかに越えました。とにかく国連安保理の議長声明は、誰が韓国哨戒艦を撃沈したのかも記されていない、文章としても形をなしていないひどいものです。中国の「金正日庇護」でこういうことになったのですが、中国が国連安保理の機能を低下させていますから、アメリカは、独自の行動を選択せざるを得なくなります。もちろん、アメリカの金正日への制裁は、安保理決議1718号と1874号を実行するものです。ただ、私なら制裁の予定・計画を予め公開はしません。

 

金正日中国へ脅迫状

佐藤 中国には、空母ジョージ・ワシントンを黄海に入れて米韓の軍事演習を許したら、面子(メンツ)がつぶれされてしまう上、中国の軍事事情が透けて見えてしまい、金正日政権にも打撃と動揺を与えるという危機感があったのではないのか、と思われます。あのヒステリックな抗議の仕方には、異常なものを感じました。

他方、北の国防委員会は韓米合同演習に対して724日の声明で、3回目の核実験を示唆しました。現在の中朝関係を見ていると、この声明は援助などをむしり取るための中国に対する「脅迫状」ではないかと思います。

 

チャウシェスク崩壊前と酷似

佐藤 中国は、金正日政権は崩壊の危機に面していると思っているのではないか。現在の金正日政権は、ルーマニアのチャウシェスク政権崩壊の直前と似ています。今までこの政権は、国民の目、口、耳を塞いで奴隷化して支配してきましたが、脱北した人達が、積極的にモノ、携帯電話、放送(ラジオ)、風船、DVDなどを送り続けていることで、北の住民は世界の情報を知り出しました。いうなれば初めて南から北に、攻撃がかけられだしたことです。

北の住民が金正日などに頼らなくても生きて行けると確信を持ったのは、昨年の「貨幣改革」直後の洪・佐藤の対談(2010115日付「自滅する金正日を助けるな()」参照)で触れているように、この15年間、モノの価格を〝市場〟が決定してきたという歴史があるからです。

 北によく行っている在日朝鮮人は、後継者問題をめぐる内ゲバが公然化するのは時間の問題と言っています。これらの情報を総合すると、米韓の軍事演習などで、金正日政権が倒されるか、あるいは3度目の核実験に走るかを、中国が危惧しているような気がしてなりません。

 

拉致解決の政策を示せ

佐藤 米・中はしのぎを削って熾烈な「戦争」を行なっているのに、キムヒョンヒを日本に呼んでのあのバカ騒ぎは、民主党政権がいかに極東情勢に無知であり、自国の安全保障に無責任であるかを天下にさらしました。

詐欺的な「6者協議」が破綻しました今、拉致対策本部がやらなければならないことは、新しい拉致解決の道を模索することです。また北が核実験を口にしています。北が弾頭ミサイルを持つことを前提にしていの安保の具体的な対策が必要です。ねじれ国会で目は内向きになりがちですが、安全保障は内政以上に大切です。「政治主導」で国民の誰にでも分かる拉致と核解決の戦略を示すことです。

 

問題は中国

洪 気づいて見たら、「北の問題」は「中国の問題」になっています。問題は中国です。中国の言動は目に余ります。韓国紙は最近、韓国軍が射程1500キロの巡航ミサイルを配置したと報道しました。すると中国はアメリカが韓国に関連技術を提供したと不満を言ったというのですが、その中国自身は1980年代から核ミサイルを主に平壌などを通じて拡散させてきました。

国際的に「影響力」を増している中国が、今度の「天安撃沈事件」に見られるように、普遍的価値や常識、科学的事実までを無視し、歪(ゆが)んだ大国主義・覇権主義へと走っています。さらに中国があくまでも野蛮な独裁体制の肩を持つ限り、拉致問題の解決は期待できません。中国共産党は自国民の人権すら尊重しません。「首領の唯一独裁」という悪を中国の都合のいいように利用することばかり考えています。

このような現実を直視した上で、安保戦略・同盟戦略を冷静に考えねばならないと思います。

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対談・洪熒・佐藤勝巳

 

来日の目的不明

佐藤 キムヒョンヒ氏が来日(720日から23日まで)しましたが、あのバカ騒ぎはなんですか。呆れてものが言えません。

 ソウルでは、アメリカの国務長官・国防長官が韓国のカウンターパートナーと22で哨戒艦撃沈問題を協議し、軍事境界線を4人で視察し、金正日政権に圧力を加える行動をとっているときに、日本では前首相の軽井沢の別荘で、キムヒョンヒ氏と田口八重子氏の長男がエプロン姿で料理を作り、飯塚家と会食をしている。国際情勢への余りの認識のズレニ、あいた口がふさがりませんでした。

 

 特別機まで使って何のために日本に呼んだのか、信じがたい騒ぎです。彼女は、ほぼ23年前に韓国に来ていますから、日・韓当局は拉致について色々な角度から聞いたはずです。決定的な新しい情報が出るはずがありません。日本政府の責任者である拉致担当大臣はその事実を知らないはずがありません。別の伏線があったのでしょうか。

 

佐藤 721日付読売新聞の社説は、キム氏来日の目的を「国民に拉致事件への憤りと関心を持ってもらうため」と書いていましたが、これが事実なら、今回見られた秘密主義や贅沢ぶりは逆に国民の反感を買っただけです。民主党は口さえ開けば、国民の目線とか、生活第ーといっていますが、キム氏をチャーター機で送迎し、ヘリコプターで観光させるのが国民の目線なのか。そもそもなぜ日本に呼ばなければならないのか。被害者家族がキム氏と食事をしたいなら、韓国に行って食事をすべきです。横田家が彼女に会いたいなら、自分たちのカネで韓国に会いに行けばよいのです。

 

家族会、救出運動“お前もか”

佐藤 拉致は、個人の尊厳と人権の問題ですが、日本国家にとっては主権が侵害されたことです。拉致解決は、犯された主権の回復、蹂躙された人権の復元です。ところが今度民主党政権がやったことは、キム氏とー部被害者家族との会食、面会というもので、新事実が出てきたわけでもありませんから、拉致救出に何の役にも立ちません。特に、犯された主権侵害を回復するという闘いとは無縁です。

いまひとつ問題なのはこんな、とんでもないプログラムに被害者家族など一部の救出運動関係者が同調したことです。国民の目線で言うなら、「家族会、救う会“お前もか”」ということです。全国の心ある国民が、救出運動に参加してきたのは、特定の家族救出のためではなく、国家の名誉を回復するための戦いが根底にあったからです。

それをないがしろして、あんなバカ騒ぎをしたのが民主党政権です。民主党とー緒になって国民を裏切ったのが一部家族会幹部と運動幹部です。

 

運動の質の低下

洪 家族の中には親が年を取った、生きているうちに会わせてやりたいと訴える人がいます。お気持ちは当然で、分かりますが、あの悪魔の金正日を相手に何人かの日本人拉致被害者のみを地獄から救出することが現実的に可能でしょうか。こんな要求の仕方でよいのでしょうか。法治そのものが存在しない北の2000万人以上の人間、核兵器で脅迫されている人間は拉致被害者家族以上に沢山います。

悪の体制を倒さなければ拉致の根本的解決は期待できません。その認識が家族会などの共通認識になっていたら、今回のようなおかしなことは起きなかったはずです。めぐみさんに会ったことがあるかどうかが、なぜ、そんなに重大なことなのですか。すでに分かっている二十数年前の事実がどうしてあんなに騒がれるのか、理解の仕様がありません。

 

佐藤 救出運動は、質として明白に後退しています。軽井沢の別荘で手料理などと中井大臣から提案があったら、国民の常識から言って受け入れられない。ヘリで空から日本観光、そんな非常識なこと同意できないと断ればよいのです。それに同意したのですから、中井大臣と同質ということが明らかになりました。

 

評価を下げたキムヒョンヒ

 さっき拉致事件への公憤と関心を持ってもらうと言う話がありましたが、今指摘があったように、逆な結果を招きした。私は、韓国当局に問題があると思います。 韓国当局は安全や警護という理由で、彼女の自由を事実上束縛してきました。何よりも自由社会でのまともな高等教育の機会を与えるべきでした。そうしたら、彼女は当然、より正常な人間関係や交流を通じて、もっと成長したはずです。そして自由開放社会での権利や責任を実践する日常を営めるようにすべきでした。それが出来ていたら、日本政府のこんな馬鹿げたスケジュールの招請には応じなかったかも知れません。

彼女がなすべきことは、料理を作ることではなく、また、訊かれた事にばかり答えるのではなく、日本の拉致家族並びに日本社会に、彼女自身のことを、つまり、自分が平壌で大学に在学中、労働党から工作員になるように命じられ、親子の縁を切られ、「国家や首領」に拉致された体験を具体的に話すことです。

内戦中の国々で、誘拐された子供たちが兵士として戦場へ駆り出されるように、北では聡明な青少年が工作員として教育され、他国の人々を拉致・誘拐してきて、彼らを工作員に仕立て上げ、外国人をさらってこさせるという「悪の世界」を彼女は暴くべきです。そうすることが拉致への義憤をかき立て、公憤の共有化が図れることになるのです。彼女はそれをしなかった。多くの人が彼女に失望したと思います。

 

没主体的な中井大臣

佐藤 それにしても中井大臣の態度は誤りです。記者達が批判的質問をすると、「家族会、韓国側の要望によるもの」と回答していましたが、民主党政権は韓国当局と家族会の要望ならなんでも聞くのですか。 常識に反することは相手が誰であろうと断るべきです。政権の主体性は何処にあるのか。没主体と言うことでは鳩山由紀夫氏と同じです。

要するに金正日政権をめぐる米中の確執は、北朝鮮の覇権争いに収斂されてきています。菅内閣はこの情勢を分かろうとしていない。だから、軽井沢の別荘で手料理を作って会食をすることで拉致に対する怒りや関心が高まるというような、信じがたいことをしでかすのです。それにしても家族らは10年以上も救出運動に係わって、何も学ぼうとしない怠惰な態度は批判から逃れることは出来ないと思います。

 

他人の痛みを感じない家族会

佐藤 東京にいる幹部は、国民とー緒に運動していないから、経済不況の中で苦しんでいる国民の気持ちなど分かりません。いや、知ろうともしていないのです。拉致奪還のために全国の活動家が炎天下で署名運動をしていることや、職のないものが不安に怯えていること、金正日の暴政下で人が大量に殺戮されていることをリアルに認識していたら、今回のようなことはできなかったはずです。

そして自分の子供が拉致されているのに、テレビカメラに向って、いつもニコニコ笑って発言している横田滋氏の態度は、世の中の感覚とは著しくずれています。テレビに出てくる他の家族からも、真剣さがほとんど伝わってきません。運動の質の低下は目を覆うばかりです。今回の事態は起こるべくして起きたということです。

また、メディアが被害者家族を甘えさせたのが主要な原因ですが、いつの間にか勘違いをして、一部の家族が、尊大な態度で国民に臨んでいます。国民の側にも嫉妬もあって、「あの人達は、拉致が解決したら困るのではないか」など公然と言われだしています。

 

自らの言動を矛盾と感じない民主党

 そもそも民主党政権が彼女を日本に呼んだのは、平壌側から見れば敵対行為です。キムヒョンヒは日本人拉致に対し、真相を語り貢献したことは周知の通りです。しかし、その彼女が評価を下げて帰りました。結局、こういう結果にー番得したのはキムジョンイル(金正日)と言えます。他方で民主党は、総連所有の高等学校の学生の授業料を援助すると言っています。とんでもない矛盾です。なぜ、これが矛盾と彼らは感じないのでしょう。

 

佐藤 支離滅裂です。笑ってはおられないのですが、漫画ですね。中井大臣は「拉致のことは俺がー番詳しい」と公言しているようですが、このような思い上がった発言は本人および日本の利益を損ないます。慎むべきです。菅内閣の金正日政権に対する認識の度合いは、1990年の金丸訪朝団の水準を超えていません。

この程度で「政治主導」といって政策を勝手に推進されたら、必ず足をすくわれます。今回のバカ騒ぎはその始まりです。民主党政権の傲慢な体質は危険、非常に危険です。(つづく)

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60年間の戦争を終わらせるため

洪熒(統一日報、2010623)

1950年6月25日、日曜日の明け方、金日成はソ連と中国の全面支援の下、大韓民国を奇襲攻撃した。天安艦への魚雷攻撃(今年326日)のように宣戦布告なしの卑怯な不意打ちだった。

中国共産党の媒体「環球時報」は先週の17日付で、60年前の「6.25戦争は金

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スターリン

日成とスターリンが起こした、共産圏の侵略戦争であったことを認める長文の記事を掲載した。なお、中国(毛沢東)は巻き込まれたと主張した。


共産圏の目標は、アジア大陸の東端に出現した、自由民主の大韓民国を抹殺することだった。事実、国連が第2次世界大戦後初めて、民主的政府樹立として認めた国が韓国だった。また、共産圏が武力まで動員した「スターリン主義」の移植に挫折した唯一の国が韓国だった。朝鮮戦争は20世紀後半の東西冷戦の流れを方向付けた。

朝鮮戦争は勃発から60年経った今も、自由民主(南)と野蛮な独裁体制(北)が互いに妥協できない熾烈な戦いを続けている。韓民族史の正統性を争う闘争でもある。韓国と自由世界は、この戦争で勝利するため、原点に戻って見なければならない。

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戦犯1号は金日成だ。
19458月、日本の敗戦で北韓を占領したソ連軍は、素早く専制的な共産独裁体制「スターリン主義」の移植に着手した。私有財産の無償没収から始まった共産主義の暴圧体制は、日本の植民地時代より遥かに苛酷なものだった。

ユーラシア大陸に跨がる帝国を拡張していたスターリンは、極東の新しい衛星国・植民地となった北韓を「朝鮮民主主義人民共和国」と直接名付けた。モスクワの操り人形だった金日成は、スターリンに気に入ってもらうと同時に、自分の権力基盤強化のため、米国との全面対決を避けようとしていたモスクワと北京を説得し、韓半島赤化戦争を懇請した。

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金日成は、トルーマン米大統領の迅速な韓国救援決断によって戦争で敗退するや、53年の停戦後から米国に復讐するため「間接侵略」(破壊工作と政治謀略戦)に転じ、韓半島の外へと戦場を拡大し韓半島赤化の策動を続けた。平壌側は韓米同盟を弱化させ、米国と自由陣営を苦境に陥れるため、手段を選ばず彼らの持つ全てを投じた。

韓国はこの戦争でアジア大陸から完全に切り離され「島国」になった。だが、米国と同盟を結んだ韓国は、平和でない環境・条件下でも、先進海洋文明と連帯し韓半島史上最強の軍隊と、世界有数の経済力をもつ近代国家を建設した。

反面、平壌側は、すでに失敗した共産独裁体制と同盟を結んだ。韓国が10人の大統領の下で国家を建設してきたのに対し、「金氏王朝」の2人は60年間も人民から収奪・搾取しつつ、鎖国的兵営国家・収容所国家を作った。

韓国が「漢江の奇跡」への道を走っていた冷戦時代、北韓はモスクワと北京の下請人として、紛争やテロを輸出する不良国家・テロ国家の代名詞になった。90年代半ば以降、北韓では人口の15%に当たる300万人が餓死した。金日成と金正日は、僅かな資源を人民のための拡大再生産にほとんど投資せず、ひたすら核武装など軍拡に注ぎ込んできたためだった。

スターリン主義の最悪の変種である「金氏王朝」の下、人民の暮らしは日本の植民地時代より遥かに後退した。人民は、日本の植民地(35年間)の倍近い65年間、さらに苛酷な「スターリン主義」や「金氏王朝」の収奪・搾取の対象になった。男性の身長が植民地時代より低くなったのは、北韓が過去100年間、植民地状態であることを物語る。

53年に調印された停戦協定は、平和を意味しなかった。平壌側はすでに停戦協定の破棄に何度も言及している。

「天安艦事件」は、北側がこの57年間、韓国に対してやってきたことを端的に示す象徴的な事件だ。

そもそも、共産主義や全体主義独裁体制にとって、平和とは形を変えた戦争の延長にすぎない。停戦協定により、戦場は韓半島から地球規模に拡大した。冷戦化した6.25戦争で韓米と戦ってきたのは「金氏王朝」だけでない。北韓を庇い支援した勢力は、中ソをはじめとする共産圏はもちろん、自由世界の中にも多かった。多くの犠牲者を出した拉致問題も「金氏王朝」の反人類犯罪の一部である。

日本は特に重要な位置を占めてきた。625戦争勃発後から駐韓国連軍司令部の後方司令部が設置されている日本は、韓米同盟の後方基地であると同時に、共産圏の最大の攻略目標であった。沖縄の普天間基地は、今も日本国内の国連軍後方基地の一つだ。日本内で金氏王朝に盲従する朝総連や彼らを庇護する勢力も、韓国と自由民主主義の敵である。

6.25戦争」は、新羅が7世紀に百済と高句麗を統一して以来、韓半島で起きた最も長い戦争である。この戦争はもう終わらせねばならない。韓国は北の住民にも自由や人間的な生を与えられる能力を持っている。北の同族救助は、大韓民国憲法の命令でもある。

日本の植民地からの解放は、韓国人自らが勝ち取ったものではなかった。韓国が南侵に耐えられたのも米国のお蔭だ。冷戦中に奇跡的発展を遂げられたのも、自由市場経済を共有した友邦の支援・協力なしでは不可能だった。北韓同胞の解放でも、誰かの支援を期待しているのか。

韓国の今までの成功は、北韓を解放してこそ意味がある。57年にもおよぶ休戦期間は、韓国が韓半島を自由統一する実力を蓄えるための時間ではなかっただろうか。

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今韓国の前には、60年前の冬、韓国と国連軍による韓半島の統一を阻止した中国が、より大きくなって立ちはだかっている。だが、今の韓国は60年前とは全然違う国だ。60年前に夢見た統一が、今からできないはずはない。問題は信念と勇気があるのかだ。

世界の一人前の国は、全て国運をかけた挑戦を乗り越えてきた。韓国は悪との連帯を「同族愛」と思う錯覚から覚めねばならない。

人間も共同体もより高い理想と目標を追求し続けてこそ発展する。2000万の同族を奴隷状態から解放することは、韓国が真の先進国になるための条件だ。

こういう素晴らしい歴史的課題が与えられた国やその主役の世代は、偉大な目標が与えられたことに感謝すべきだ。60年におよぶ戦争に勝利して100年植民地の北韓同胞を解放しようではないか。(6.25戦争」60周年を迎えて)

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(対談:佐藤・洪熒)

 

佐藤 62日、韓国で地方選挙が行なわれました。北の魚雷攻撃による哨戒艦撃沈の調査結果が発表された2週間後でしたから、北に近い民主党系候補は全滅するのではないかと思って見ていました。ところが意外や意外、ハンナラ党が苦戦した。選挙結果は、知事・ソウル市長など15人のうち、ハンナラ党が6人、民主党が7人、自由先進党が1人、無所属2人が当選した。一体選挙で何が起きたのか、お聞かせて下さい。

 

親北左翼が問題をすり替え

 投票日の1週間前にソウルに行き、投票日に帰ってきたので、ソウルで選挙戦を観察できました。撃沈された天安艦の調査発表が520日、李明博大統領が24日国民に談話を発表しました。あの談話の内容は、北が再び類似の侵略を行なったら「断固反撃する」という、威勢の言い極めて常識的なものでした。

あのまま行けば、地方選挙は与党ハンナラ党が大勝するという雰囲気でした。だが、政治は生き物で、あっという間に雰囲気が変わってしましました。つまり、天安艦沈没の当初から北を庇護してきた民主党など親北左翼は、「天安」を轟沈させたのが北側の重魚雷であることが証明されるや、慌てて、李明博大統領やハンナラ党の対北「強硬路線」で行ったなら「戦争が起きる」「戦争か平和かの戦いだ」と選挙の争点をすり替えてきました。

絶対に有利な戦でも決定的な勝利の瞬間に攻勢を緩めば敗北する。という常識を再確認させられました。

 

佐藤 529日、30日に済州島で韓、日、中3国の首脳会談が開催されました。平壌はそれに狙いをあわせて24日の李明博発言を糾弾する10万人の抗議集会を30日平壌で開き、「戦争も辞さず」と声高に叫んでいました。韓国の左翼(金正日に従う勢力)は、北と打ち合わせて、そして中国共産党も巻き込んで「戦争か平和か」という戦術転換を図ったのでしょうね。

 

若者の半分が政府を信用せず

 哨戒艦に対する政府発表があった直後の世論調査で、多少の誤差がありますが、約25%が政府の発表を信用しない、という反応でした。若者では約半分が信用しない、という数字でした。多分、北はそれに着目したのではないかと思います。現在の韓国では、何が何でも李明博政府に反対という勢力が4人に1人います。だから、この25%が扇動に成功すれば、事案によっては2人に1人が政府に反対、あるいは北の肩を持つということになり得るのです。

 524日の大統領談話の中で、今回の平壌側の侵略行為に対して韓国独自の制裁や国連などで協力して北へ圧力を加える、と色々言及したのですが、肝心な韓国内の金正日への追従・内応勢力をどうするのかについて言及がありませんでした。実際何もしませんでした。

 

海外にデマ宣伝

佐藤 韓国では、『アメリカの潜水艦が韓国哨戒艦を撃沈したのだ』という出鱈目な情報を英文で世界中に発信している者がいるそうですね。私の知り合いの新聞記者は、社内では韓国語より英語を読める記者の方が圧倒的に多いから、英文の出鱈目な情報を信用する仲間が多いといっていました。これは北がいつもやる手口なのですが、哨戒艦は間違いなく北が撃沈したということを、韓国内に周知徹底されていれば何も恐れることはありません。しかし若い人たちの半分が政府の発表を信用しないというのは、深刻ですね。

 

内部の敵との戦いを軽視

 そうなのです。「天安艦事態」だけで泣く、韓国内部の敵、つまり平壌への追従(内応)勢力ら英文で世界にデマ情報を流しているのですが、この連中と押さえなくては、韓国の安保は守られません。

もっとも、「従北左翼」より問題なのは「中道勢力」です。ハンナラ党を含むいわゆる「中道勢力」は親北・反逆勢力と戦おうとしません。彼ら(中道)は、嘘や悪や独裁に対して怒りません。そういう病んだ価値観をもった中道論者や奸臣、左翼らがあらゆる権力を押さえています。

核武装をした金正日が停戦協定を事実上破棄したから、戦争に対処できる体制を固める必要があるのに、それをやっていません。その結果、左派に巻き返される隙を作ってしまったのです。

艦長が「敵の魚雷にやられた」と報告しても、それを大統領にもマスコミに伝えず、北の犯行隠しに手を貸した青瓦台の安保・広報ラインを李大統領は一人も辞めさせていません。

 

佐藤 大統領府の安保ラインにまで北のシンパを抱えていること自体が考えられないことです。李明博大統領は524日あれだけ原則を明らかにしたのですから、当然、「軍を信用するな」と言ったスタッフは更迭すべきです。李大統領の中道路線の限界なのでしょうか。

 

 従北左派から「戦争勢力」と攻撃が掛けられると、李大統領は投票2日前の531日「中道実用の基調に変わりはない」と発言しました。哨戒艦を奇襲したのは北です。戦争勢力が北であることは明白です。何が中道なのか。なぜ断固として反撃しないのか。保守勢力は李明博大統領の姿勢を降伏路線と見なし、支持を撤回した。だから選挙に負けたのです。まったく話にならない。

 

安保に対する曖昧な態度が敗北を招いた

佐藤 李明博大統領は制裁の一つとして、軍事分界線で、対北放送を再開する、と言いました。北は、それに対して武力で放送施設を攻撃するといっていましたが、放送を始めたのでしょうか。

 

 昔あった拡声器など施設は取り外しましたから、新しく施設作業が必要です。それには一定の時間がかかるということを、事実通り言えばよいのに、それを言わないから、脅されて中止したかのような印象を与えてしまった。とにかく、投票1週間ほど前から、左派の扇動・心理戦攻勢に完全に押されて流れが変わってしまいました。

 

選挙に負けたのは中道で、保守ではない

 今度の地方選挙を通じて「成果」があるなら、李明博とハンナラ党の性格・正体が非常にはっきりしたことです。金大中・盧武鉉に繋がる金正日と連帯する従北左派、李明博とハンナラ党のようないわゆる中道はあるが、健全な常識人、つまり愛国・保守勢力を代弁する政党がないことが明らかになったことでした。

趙甲済氏に代表される韓国の愛国・保守、常識人の声に、ハンナラ党はまったく耳を傾けようとしませんでした。今回の選挙は、中道勢力が左派に敗れたものであって、保守が敗れたのではありません。愛国勢力は、韓国社会の健全な常識人を代弁できる、安保と統一を目指す保守政党を持つべきだと痛感しました。

 

佐藤 そのほか今回の選挙を総括すれば……。

 

 今回の選挙で盧武鉉路線の継承を誓った李光宰(江原)や安煕正(忠南)や宋永吉(仁川)など「主体思想派」の「486世代」が復活したことは、そして、人口の半分を占める首都圏の教育長を北に近い全教組系に取られたことは、李明博政権2年間が真の政権交替でなかったことを、さらに2012年の大統領選の前哨戦が始まったことを物語っています。

特に、江原道知事に当選した李光宰の場合は、彼自身や彼を公認した民主党も破廉恥ですが、兵役忌避や政治資金法違反の候補を選択した有権者も責任を免れません。

ポピュリズムや宣伝扇動に弱い愚かな有権者を覚醒させねばならないのに、小学校から高校までの教育を掌握する教育長を左派に握られたのは痛かったです。

でも、地方選挙で「従北勢力」が威勢をふるい、そして保守には陣地がないことが分かったことで、愛国保守勢力を奮発させる契機になったのではないかと思います。

 

佐藤 大統領選挙まで約2年となりました。ゆるぎない理念を持った保守党の創出を期待しています。

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選挙は民主主義制度の華であり、かつ要である。選挙はその社会の成熟度や健康度を診断できる機会でもある。だからこそ、選挙制度が健康に機能するように努力せねばならない。

李明博政権への中間評価と言える62日の地方選挙だったが、李明博政府への評価だけでなく、韓国社会がこれから克服せねばならない諸問題が浮き彫りになった。

 

今回の地方選挙は、海軍哨戒艦「天安」の爆沈事件という、「6.25戦争」以来の未曾有の安保危機の中で行われた。政府が「天安」を爆沈させた北韓産重魚雷公開したのは投票の2週間前だった。国際社会が金正日政権の侵略行為を糾弾し、李明博大統領の強硬な対北措置を支持する環境の中で行われた地方選挙でもあった。

 

だが、選挙結果は野党の勝利。「政変」と言えるほど常識的に起こりえない現象だった。親北勢力は正常な選挙運動でなく、北側と連帯して戦争の不安を煽る扇動と謀略、つまり反逆的選挙運動を展開した。民主党は天安艦爆沈と金正日は無関だと主張してきただけに、投票1週間前から、李大統領とハンナラ党の対北膺懲は戦争を招くというキャンペーンに出た。李明博大統領の最大の弱点である没概念と卑怯さを衝く戦術だが、民主党は勝利のために敵(金正日)と露骨に連帯した。選挙には勝ったが、自ら親北勢力であることを証明した。

 

今回も政治的良識に挑戦した犯罪暦のあるものや悪質的な兵役忌避者がたくさん出馬した。昨年自殺した盧武鉉前大統領の路線継承を誓った、「486主思派」の核心人士ら(李光宰江原道知事、安煕正忠南道知事、宋永吉仁川市長など)が堂々と復活した。彼らには、政治資金法違反や、「北核」を露骨に擁護してきた前歴があった。有権者たちはそれを知りつつ支持した。この常識なき投票行動とそれに伴う結果は有権者の責任だ。

もっとも、北韓産魚雷CHT-02Dの物証を提示されても、天安艦の爆沈事件が金正日の仕業であることを認めなかった人々が有権者の4分の1もいた。常識の基準がここまで異なると、一つの共同体を維持するのが難しくなる。

 

国家の安全を護るための基準・常識を統一させる責任は政府にある。法治こそ唯一・最高の基準であるはずだが、李明博大統領は、自らに課せられた憲法的・歴史的責務を果たそうとせず、法治を破壊する勢力を温存させている。

 

先週、韓米連合軍の戦時作戦計画5027を敵に漏洩した現役陸軍将星が摘発されたが、「主敵」を同伴者と強弁した親北左翼政権の国家的反逆構造もまったく是正されていない。ローマは外からの侵略で滅びたのでない。内部から崩壊したのだ。

 

天安艦爆沈への膺懲と自衛権に反対する内部の敵‐野党や親北勢力に対して、李明博大統領とハンナラ党は一言の反駁もしていない。「中道実用」と経済回復ばかりを言っている。李大統領は、天安艦爆沈後誤った分析を報告で大統領と国民を騙した青瓦台安保ラインの一人も処分していない。あらゆる権力の周辺が病んだ価値観を持つ者らで溢れている。

 

親北野党はもちろん、中道与党も常識人の国民に深い挫折感を与えている。ビジョンのない国民は滅びる。韓国社会に常識を取戻すため戦う健全な保守政党の出現なしに、北韓開放も韓国の未来もない。(201067)

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                            (対談:佐藤勝巳・洪熒)

 

「非核化」と無関係な首脳会談 

佐藤 金正日訪中(5月3日‐7日)ついて、その目的や結果などに関係者の関心

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が集まっていたと思いますが、両国とも韓国哨戒艦撃沈は大事件であるにも係わらず、コメントでも一切触れませんでした。それどころか金正日は、北京から帰国して1週間も経たない512日、水爆製造に繋がる「核融合に成功した」旨を発表しています。
 この発表を見れば分かるように、北に対する中国の影響力には限界があるということであり、北の非核化などとは無関係であった、ということです。

印象的だったのは、金正日は今度の中国訪問中、意図的にカメラに自分を曝け出していたことです。これは、「天安艦」奇襲の犯人と指目される雰囲気を変えようとする金正日の演出が底意にあったのではないか、と私は見ています。


天安撃沈は「予告」どおり

 「天安艦」撃沈は韓国だけでなく東アジアの安全保障上大問題です。中国がこれに

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対してどういう態度を取るのか。中国は「調査の推移を慎重に見守っていく」などといっていますが、いまさら何を言っているのか、です。

平壌側は、金正日が病気で倒れた(20088)後から万事焦りが目立ちます。09年の「新年辞」から李明博政権に対して、盧武鉉政権などが北に約束した経済援助などを実行せよと要求し、「朝鮮人民軍総参謀部」や統一戦線部のダミー組織、「祖国平和統一委員会」は、実行しなければ(南・北間の)政治的・軍事的なすべての合意事項を無効にする」、「西海の北方限界線(NLL)に関する合意を破棄する」、「火と火、鉄と鉄がぶつかり合う戦争の一歩手前だ」(09130日の「祖平統」声明)、「無慈悲な攻撃を加える」と言ってきたことは広く知られた事実です。そして偵察総局を作りました。金正日は自分が否定したはずの40年前の「対南事業総局」の武力冒険主義路線に回帰したのです。

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対南復讐の予告通り、平壌側は天安を撃沈しました。韓国の哨戒艦を攻撃したのが北でないとすれば、あの海域にもっとも近い中国が攻撃したのか、ということになります。天安撃沈事態もそうですが、中国はどういう基準からみても一貫して金正日をかばい続けています。韓国の哨戒艦を武力で撃沈した北を相手に6者協議を云々する中国の態度は言語道断であり、正常な韓国人なら反発して当然です。

中国の責任を問う

佐藤 金正日政権の原爆保有を阻止することが目的で「6者協議」が設けられたはずです

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が、その協議の過程で金正日は06年、09年の2回も核実験を強行しています。「5者」にとって、これほど明白な外交の敗北はありません。中国が仮にも6者協議の議長国と自任したいなら、金正日を抑えられなかった最大の責任は中国にあります。しかし中国はそれに一言も触れていません。「天安」が撃沈され、韓国政府は中国に金正日を招請しないよう求めていたにも拘らず、無視して金正日の北京入りを認めました。日韓米はもっと厳しく中国に対処すべきです。

  

韓国の核保有抑止で一致

 ご指摘のように6者協議の目的は北の非核化であったのに、今回の中国側のコメントを見ていると、「朝鮮半島の非核化」と目的をすり替えています。韓半島の南には韓国はもちろん、アメリカの核もありませんから、朝・中の意図は北の原爆廃棄を棚に上げて、韓国の核抑止力を阻止することで「意見の一致」を見ることにあったということです。破廉恥で「犯罪的」な会談です。

 

佐藤 平壌側発表にはないのですが、「朝鮮日報」(58日付)は、中国「新華社通信」(7日付)が「両国は毎回あるいは長期的に両国の内政・外交問題での重要問題や、国際・地域情勢、党・国家統治の経験など共通の問題について、深度ある意思疎通を図る必要がある」と要約して報じています。「内政・外交」「地域情勢、党・国家統治の経験」の「意思疎通」など信じがたい報道がありました。これは極めて注目すべきものです。

 

中国の内政干渉容認か

 中国は、共産主義政権を樹立した以降「互恵平等」、「内政不干渉」を「外交」の基本だと唱えてきました。今紹介された中身はこれから露骨になると思いますが、中国側が韓半島の北を「保護国」乃至「植民地」のように管理すると闡明したも同然です。

中国は北に対して随分前から「中国式の改革開放」をやれと言ってきました。誰も明確に指摘しなかったのですが、あれは歴とした内政干渉です。それを受け入れたら首領独裁体制が維持できなくなりますから平壌は抵抗してきたのです。中国共産党の基本姿勢は中国と海洋勢力の間に、一種の緩衝地帯を置くことです。今回の新華社の報道は、その政策を一歩踏み込んで要求したのでしよう。もっとも中国側は、韓国に対して韓米同盟は東西冷戦の遺物だから破棄せよ、とまで言っています。

 

「核の綱渡りやめろ」

佐藤 歴史は繰り返している、という感じがします。中国が核実験をしたのが、1964

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年ですが、中ソの対立が顕在化するのがこの年からです。それまでソ連は、社会主義圏の唯一核を保有した盟主として君臨して来ました。中国が核を保有すると、社会主義圏内の力関係に変化が生じますし、西側の扱いも違ってきます。 ソ連は面白くなかったはずです。

これと同じことが、今中国と金正日政権との間に起きてきている、ということではないでしょうか。513日付中国共産党傘下の機関誌「環球時報」、国営新華社系の「国際先駆報道」などが、前述の北の「核融合」発表に対し、「核の綱渡りをやめろ」(朝鮮日報514)と厳しい批判をしていることがそれを裏付けています。中朝の核の「覇権争い」という側面と、中国が下手に締め上げると金正日政権を崩壊追い込み、ポスト金正日の急変事態を自ら招きかねないので、そのリスクは避けたいという打算もあり、依然として朝・中の駆け引きが続いているのではないかと思われます。

 

核拡散の張本人は中国

 中国が独自の原爆開発に着手したのはご指摘の通り中ソ対立が切っ掛けですが、初の原爆実験は、ちょうど、東京オリンピック開催期間(196410)中でした。日本をはじめ欧米への報復の意志表示という象徴性もあったと思います。結局、中国は原爆を背景に国連の常任理事国になりますが、その後の中国共産党の動きを見ますと、アジア、アフリカ、ラテンアメリカなどの第3世界の反米を応援し、イスラム過激派やポルポト派を援助し、北やパキスタンなどに核技術を提供します。中国共産党こそが核拡散の張本人です。

教養ある人々の中の多くの人が鄧小平を称賛しますが、これはとんでもない間違いです。中国共産党のプロパガンダが創りだした鄧の顔は「改革開放」「市場経済」とソフトですが、彼の本当の顔は、「アメリカ帝国主義」の手足を縛るために、平壌やパキスタンやイスラム世界などに核技術を拡散するように命じ、天安門事態の時「民主化」の要求を武力鎮圧するように指令した共産主義者です。

中国共産党指導部にとって、北に核技術をお教え、彼らが原爆を保有しても北京に敵対する政権でなければ心配はありません。北の力を西側に向けさせればアメリカなどに対抗手段として都合がよく、もし北京に敵対するようになったら、1979年にベトナムにやったように武力で抑えればよい、と考えて世界戦略を行なってきたのです。だが、中国はアメリカの力の衰退気味や日本の無気力などを見ながら、いよいよ北を直接管理することにしたようです。

 

日韓が北の体制転換の決断を

佐藤 アメリカ国務省は金正日訪中で、北に「変化なし」と冷たい反応を示しています。「まず韓国哨戒艦『天安』沈没に関する真相を究明してから、6者協議再開論議を行なう」という態度は変わっていません。岡田克也外務大臣は、天安撃沈事件で「韓国の立場を支持し、必要な協力は惜しまない」と表明しました。

一応、天安撃沈で韓国、日本、アメリカの足並みが揃ったわけですが、この3国の団結いかんで、中国の対応も変わります。 今まで繰り返し言ってきたことですが、北の体制を変えなければ同じことが果てしなく続くということです。何よりも韓国と日本が決断しなければ、情勢は変わらないことで意見の一致を勝ち取ることでしょう。

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洪 中国は「建国」(1949)して1年後、韓半島を侵略しました。韓半島の北から「スターリン主義の植民地」が消滅するのを阻止する目的でした。中国共産党は、又も崩壊しかかった史上最悪の「スターリン主義の変種」の野蛮を救うため、なり振りかまわずに覇権主義の馬脚を露わしていると言えます。野蛮をかばう勢力は野蛮です。悪を利用し悪と連帯する勢力はそのものが悪です。自ら悪や野蛮の保護者になる選択をした対象に対しては、その悪と野蛮性を矯正する対応が必要です。

 

*写真説明(上から):大連を訪問中の金正日、天安艦の切断面、韓国軍が見付けた天安を撃沈させた北韓産重魚雷CHT-02Dの破片、金正日と胡錦濤、中国の原爆実験(196410)、「6.25南侵戦争」中の金日成()と彭徳懐()

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