1901年 油彩/カンヴァス
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 「青の時代」を代表するピカソ20歳の自画像。1901年初頭、パリに同行した親友カサジェマスが悲恋が原因で自殺した。その悲しみによって、ピカソの「青の時代」は始まる。憔悴(しょうすい)した画家の表情や、喜びを失った眼差しが、悲哀の色「青」によって強調される一方で、不敵とも言える芸術家としての自負心が垣間見える。



《招魂・カサベスの埋葬》1901年




《ラ・ヴィ(人生)》 1903年




《セレスティーナ》1904年




《海辺の貧しい人々》1903年




《The Old Guitarist》 1903年



《海辺の母子像》1903年




《盲人の食事》1903



《ブルーヌード》1903年




《シュミーズ姿の少女》




■青の時代 1901〜1904

ドガの影響が見られる。

2枚の死者の顔を写生した《カサベスの死》1901年夏、さらに《招魂・カサベスの埋葬》から、作品が〈1流〉〈1流〉〈1流〉になっている。〈象徴界〉の美術。液体美術。
この《招魂・カサベスの埋葬》は、以前にグッケンハイム美術館の『1900年展』で見た記憶があるのだが、ピカソの作品らしからぬスタイルの絵だが、非常に印象深い作品。
この作品以後、作品は〈1流〉になっている。カサベスの死に立ち会ったことが、作品の〈格〉を上げているのである。

女性とのセックスを漫画風に描いたドローイング4点は、《6流》《6流》《6流》で、〈想像界〉の作品。しかも実体的な作品である。

《ソレル一家》1903年も〈1流〉〈1流〉〈1流〉。〈象徴界〉の美術、液体美術、〈非−合法性〉〈非−実体性〉がある。

◎《セレスティーナ》1904年という片目の女の肖像から、青の時代の絵画は、
〈超1流〉〈超1流〉〈超1流〉となる。〈想像界〉〈象徴界〉〈現実界〉の3界同時表示、固体・液体・気体の3様態同時表示。
これは名品である。

以下〈超1流〉〈超1流〉〈超1流〉で3界同時表示/3様態同時表示の名品だけを上げていく。

◎《海辺の貧しい人々》1903
◎《セバスティアン・ジュニェル=ピダルの肖像》1903
◎《貧者の食事》1903
◎《酒場の2人の女(酒場の娼婦達)》1902
◎《盲人の食事》1903
◎《人生》1903

青の時代には、名品が多くある。
貧者に視点を当てた社会主義性のある主題が重要な意味を、絵画そのものの〈格〉を上げることに影響を与えたように思える。
〈格〉というのは意識の水準なので、画家がどのように世界と向き合っているのか、その意識の水準そのものの拡大が重要な意味を持つのである。
画家が、自分の作品の内側だけに向かえば、作品は《8流》に転落していく。《8流》から始まったピカソの制作は、最晩年に再び《8流》に転落するのだが、《8流》から〈1流〉に〈格〉を上げるきっかけに《カサベスの死》があり、そして〈超1流〉に〈格〉をあげる主題が、貧者たちを描くことであった。

2009/09/03 00:00 2009/09/03 00:00
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