「花鳥風月」は、日本の美しさを象徴する言葉である。その「花鳥」を愛でる言葉の一つに、「梅にウグイス」という例えがある。また、花札の絵にも描かれている。「梅」は、百花にさきがけて咲くことから早春を代表する花であり、「ウグイス」は、美しいさえずりで春を告げる鳥の代表である。この二つを組み合わせて、春の訪れを喜ぶ様をあらわしている。それを写真で表現しようとすると、何と言っても「梅にメジロ」であろう。
梅は、中国の長江流域が原産地であろうと言われ、中国では3000年以上も前から栽培されている。日本へは、奈良時代以前に遣唐使によって渡来したと言われている。古くから桜より親しまれ、万葉の時代には花と言えば梅だった。各地に観梅の名所がある。梅の花が咲くと、群れでやってくるメジロは、蜜を吸い、花粉を運んでくれる。
-森の学校より-